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どちらを選ぶべき!?リターゲティング広告の手動運用と自動運用


ネット広告最大の魅力は広告効果が見えやすく、実施した広告サービスごとの費用対効果が一目瞭然であることだといわれています。

そのため広告配信サービスごとや、各サービスの中でもさらに、どのユーザー群に対しての配信効果が良かったかを分析し、費用対効果の改善を行う広告運用担当の方も多いのではないでしょうか。
この時あまりにも細かく分析や運用を行いすぎると、人的なミスを起こしてしまい、結果的に広告効果が悪化してしまう、ということが発生しやすいです。

こういったことを改善するために、最近では自動で広告を運用するツールや機能などもあるのですが、こちらはこちらで内部のロジックがブラックボックスである点や、カスタマイズ性に乏しいといった課題があります。

手動と自動、結局どちらがいいのでしょうか・・・難しいところではありますよね。
そこで今回は、ネット広告を手動運用と自動運用のそれぞれで実施した際の特徴や活用方法をリターゲティング広告に絞ってご紹介したいと思います。

リターゲティング広告における運用について

リターゲティング広告は、あなたのサイトに来たことのあるユーザーのみに広告を配信するサービスです。
より詳細な内容については、こちらのリターゲティング広告の基礎知識の記事も参照してみて下さい。

リターゲティング広告における運用は以下の3つに分けることが出来ます。

・ユーザーごとの入札単価調整
・配信先メディアの調整
・バナークリエイティブの最適化

1つずつ、具体的にどんなことをするのかを見ていきましょう。

・ユーザーごとの入札単価調整
「枠から人へ」という言葉が流行したように、リターゲティング広告では「どういうユーザー」に対して配信するかが重視される傾向にあります。
例えば「一度購入したユーザー」だけに配信する、「サイト訪問後3日以内のユーザー」の入札単価を上げて配信する、といったようにユーザーを選定し配信を行っていくわけです。
自動入札機能を導入しているサービスでは、特定のユーザーに配信した場合に想定されるクリック率やコンバージョン率から逆算をして、クリック単価を決定し調整していくことが多いです。

・配信先メディアの調整
コンバージョンの起こりやすい広告枠の入札を高くしたり、クリック単価が高すぎる広告枠の配信を止めたりするなど、広告効果に応じて配信先メディアの枠ごとに入札単価を変えて効果の改善を図ります。
また、広告を掲載したくない特定のメディアをブロックするなど、運用担当者の要望に合わせて柔軟な対応が出来るサービスも存在しています。

・バナークリエイティブの最適化
リターゲティング広告は配信するバナーによって、スタティックリターゲティングとダイナミックリターゲティングの2種類に分けられます。

スタティックリターゲティングでは静止画バナーを使って広告を配信、ダイナミックリターゲティングでは、ユーザーの見た商品ごとにバナーをリアルタイムで生成して配信を行います。

スタティックリターゲティングの場合、ユーザーごとにバナークリエイティブを変えて効果検証することが多いです。
例えば既存会員に対して会員限定セールの訴求バナーを配信する場合、対象となるユーザーがどういったセールに興味を持つかを考え、最適なバナーを作成することが重要です。

一方ダイナミックリターゲティングの場合、データフィードという商材情報のリストから、必要な情報(商品名、画像、価格など)がバナー上に反映される仕組みなので、クリエイティブの最適化をしたい場合には、このデータフィードの最適化が必要になります。
ECサイトならセール中の値引き率や値引き後の価格を表示させたり、人材サイトであれば求人情報の残りの掲載期間を記載したりするなど、商材によって効果の良いフィード設計は異なるため、ユーザーがどんな情報を求めているかを考えたうえで細かい調整をかけ効果改善をしていきます。
データフィードの基本の記事で、フィードについては詳細に説明しています。

その他にも、バナーの色味やデザインを変更してクリック率やコンバージョン率の改善を図ることもあります。

手動運用と自動運用の比較

リターゲティング広告の運用でどのようなことを行うのかをおさらいしたところで、次は先程ご説明した運用を手動で行った場合と自動で行った場合、それぞれの特徴についてご紹介していきます。

手動運用の特徴

まず手動で運用を行った場合ですが、メリット・デメリットに分けてご説明すると以下のようになります。

■メリット

・運用の柔軟性が高い
どのようなユーザーに配信するかしないかといったユーザーのセグメント分け、配信するメディアの選定、メディアごとの入札金額などを自分のやりたいように調整できるため、自由度高く広告運用をすることが出来ます。

・最適化が早い
対象ユーザーのセグメントやメディアごとの入札単価などを細かく変更することができるため、運用経験のある担当者で、自社と親和性の高い配信方法が分かっていれば短期間で費用対効果を合わせることが可能です。

・運用知見がたまる
どのような配信先で獲得件数が伸ばせるか、購入意欲が高いユーザーの傾向はどういったものかなど、ノウハウがたまりやすく、そこで得た経験を他のマーケティング業務にも活かすことが出来ます。

■デメリット

・人的ミスが起こりやすい
人の手を介するため、あまりに細かく設定しすぎると管理が難しくなり、人的ミスが起きやすくなってしまいます。

・運用担当者のリテラシーに依存しやすい
運用経験の浅い担当者が運用を行った場合、上手く最適化をかけることが出来ず効果が悪くなってしまうことや、運用方法に抜け漏れが出る可能性があります。

■総合評価
運用担当者のレベルによって効果が変わる危険性はあるが、広告主の目標に合わせ柔軟に対応出来ることが強みです。
細かくPDCAを回して確実に効果を合わせたい場合や、自社内で広告配信の規定が詳細に決まっている場合に向いています。
ただ運用にかなり時間を取られるので自社で運用をするなら専任の担当者をつけた方がよいでしょう。

手動ステータス

自動運用の特徴

続いて自動で運用を行った場合を、こちらもメリット・デメリットに分けてご説明します。

■メリット
・工数があまりかからない
配信先ごとの入札設定や配信するユーザーのセグメントなど、広告主側で設定した目標に基づいて全自動で行われるため、運用担当者の工数は少なくなります。

・人的ミスが起こりにくい
運用部分に人の手を介さないため、人的ミスが起こりにくいです。

・機械学習による安定的な獲得が可能
配信の最適化が機械学習で行われるため、段々と効果が良くなってきます。
よって配信期間が長いほど広告の費用対効果は安定させやすいです。

■デメリット
・最適化に時間がかかる
どのようなユーザーに配信すると効果が良いか、またそのユーザーにどの程度の金額で入札するかを配信しながら学習していくため、初動の効果は安定しにくい傾向にあります。

・サービスの不透明性
配信先や配信するユーザーの選定方法などは全自動で行われているため、内部の配信ロジックがブラックボックスであることが多いです。

・カスタマイズ性の乏しさ
配信先の選定方法や、ユーザーに対する配信期間や広告表示回数などの制限をかけることが難しいサービスが多いです。

■総合評価
比較的運用に柔軟性がないサービスが多く、自分で細かい調整をかけたい人にはあまり向きません。
ただ広告運用にあまり時間をかけられない、または費用対効果が合っていて、コンバージョン件数が取れていれば予算をガンガン投資したいという場合には自動運用は合っていると言えるでしょう。

自動ステータス

活用例

最後に手動運用と自動運用でリターゲティング広告施策を実施した場合、どういった活用が出来るのか、それぞれの活用例を簡単に見てみましょう。

■実施企業
A社(レディースファッションのECサイトを運営)
○月○日19時から7日間春物のタイムセールを開始する。
事前にメルマガやLINEで告知を行うため、セール開始と同時にリピーターのコンバージョン件数が増える。

上記の企業を想定した場合、それぞれの特徴をふまえて考えてみましょう。

・手動運用の場合
手動での運用だとセールが始まるタイミングでバナーや配信先ごとの入札設定を切り変えることが出来ます。
自社サイト訪問ユーザーに対してどういった配信が有効であるか、といった運用ノウハウがあれば、狙った配信先に強く入札をかけることが出来るのでスタートからすぐに効果を出していけるでしょう。
事前の準備に手間はかかりますが、目標CPAへの早い到達が見込めます。

また、もし運用知見がなくても、次のセールのタイミングでどういった配信をすればいいか、今回の配信で見極めることも可能なので、次回以降のマーケティング施策に繋げやすいです。

比較グラフ

・自動運用の場合
自動運用ではどうでしょうか。
自動運用の場合、バナーの変更はすぐに可能ですが入札単価や目標CPAを変更しても、それが実際のロジックに反映されるまでに時間がかかる(学習期間を要する)ため、即効性のある効果は期待しにくいでしょう。
ただし、セール期間に訪れたユーザーの行動パターンを機械学習していくので、2日目、3日目と時間が経つにつれて徐々に目標CPAに到達していくことが見込めます。
事前の設定等にほとんど時間をかけることはないので、安定的にコンバージョンの獲得が出来て、それほど時間を割きたくない場合は自動運用が良い、という判断が出来ますね。

まとめ

いかがだったでしょうか。

リターゲティング広告を手動で運用するか自動で運用するか、どちらが自社に合っているかを選択する時の考え方がざっくりと分かって頂けたかと思います。

全自動の運用が増えてきているため「手動の運用は古くて効果が合わなさそう!!」と考えていたEC担当者も多いかもしれません。

ただ今回ご紹介した通り、それぞれに特徴や強みが存在するため、上手く使い分けて配信を行うことで広告効果を最大化させることが可能です。
また最近では配信先ごとの入札金額のみ自動調整で行われるサービスや大まかなターゲットの選定を手動で行った後に細かい分析と調整を全自動で行うことが出来る、ハイブリッド型のようなサービスも登場しています。

自社の状況を考えた時に、どのような広告サービスを使うべきかの1つの判断基準になれば幸いです。


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