キービジュアル

なんとなくで目標設定していませんか?リターゲティングの適切な目標設定とは!?


こんにちは、nex8事業部の岡本です。
普段は営業や広告運用を行っているのですが、先日、訪問先のお客様に「リターゲティング広告ってどうやって目標を決めればいいの?」という質問をいただきました。
他にも、よくよくお聞きすると、ざっくりのイメージで目標設定されているケースもあり、「もしかして、リターゲティング広告の目標設定に困られている方って結構多いのでは?」と思い、今回の記事を書くことにしました。

みなさまは、どのようにリターゲティング広告の目標を設定されていますか?
そして、現在の目標は適切に設定されていますか?

今の質問で少しドキッとした方もいるのではないでしょうか。
この記事では、まだ目標を設定していない方も、既に目標を設定して運用している方でも今後の目標設定や、見直しに役立つ内容をご紹介していければと思います。

リターゲティングの適切な目標設定とは?

みなさんはどのようにリターゲティング広告の目標を設定していますか?
これくらいで獲得できたらうれしいなぁ・・なんて感覚で設定していませんか?

「目標は高ければ高いほどいいよね」
「別に感覚で設定してもいいんじゃない?」
と思ったあなた!(わたしは昔そう思っていました)

適切な目標が設定されていないと、
「せっかく工数も広告費もかけたのに、全く売上・獲得件数が増えなかった・・・」
「リターゲティング広告経由での売上・獲得件数は増えたけど、利益が減ってしまった・・・」
な~んてことが起きてしまうかもしれません。

上記のようなことが起きないように、リターゲティング広告を運用する際には、適切な目標の設定が必要不可欠です。
では、リターゲティング広告において「適切」と言える目標とは一体何なのでしょうか?
答えは、非常にシンプルです。

広告費に対して、どれくらいの獲得・売上・利益があれば損をしないのか?
これを元に算出した数字、つまり「損をしない目標」が「適切」と言える目標です。

もちろん、広告の目的は上記が全てではありません。
ブランディングなど、売上・利益を指標としない目標設定もありますが、今回は売上・利益という指標のみで見た場合の目標設定をご紹介します。

「損しない目標、、、あたりまえじゃん・・・!」そう思いますよね。
しかしながら、こんな単純なことさえも、適切に目標設定を行っていないと、守れていない事があるのです。

どうして

このルールで目標を設定し、目標通りに運用することができれば、リターゲティング広告で失敗することはないといっても過言ではありません・・・!

Web上で売上が確定するサービス(ECサイトや旅行ポータルサイト)の場合

では、実際どのように適切な目標(損をしない目標)を設定すればいいのか、業種・目的ごとにご紹介していければと思います。
まず、ECサイトや旅行ポータルサイトなど、Web上で売上が確定するサービスの場合で考えてみましょう。

この時これらのサイトでは、1度も購入等のCV(コンバージョン)をしたことがない「新規ユーザー」と、1回でもCVしたことがある「既存ユーザー」とに分けて考えることが出来ます。
リターゲティング広告には、「新規ユーザーを獲得する」、または「既存ユーザーに再訪してもらって売上を伸ばす」という2つの役割があるので、目標も大きくこの2つで考えていくと良いでしょう。

ここで、「新規と既存の獲得って同じ目標でいいの?」と思う方もいるのではないでしょうか。

マーケティングでは、「新規顧客への販売コストは既存顧客に販売するコストの5倍かかる」という「1:5の法則」というものがあります。
本来の1:5の法則は、新規顧客は獲得コストが高いにもかかわらず利益率が低いので、新規顧客を獲得するよりも既存顧客を維持した方が売上が上がるということを表す法則なのですが、新規と既存の獲得目標の設定に利用することもできるので、以下、これも踏まえて説明をしていきたいと思います。

目的:新規顧客の獲得を増やしたい

新規顧客の獲得を増やしたい場合、指標は「新規顧客の獲得件数」になります。
その場合、LTV(顧客生涯価値:企業と顧客が継続的に取引をすることによって、顧客が企業にもたらす価値(利益)を見る指標)を考慮して目標を設定します。
※LTVの詳しい説明についてはこちらをご覧ください。
CPAやROASより大事!? 顧客のLTVを把握してビジネスチャンスを掴もう!

いきなり「LTVを考慮する」と言われてもわかりづらいかと思いますので、実際にLTVについて考慮しない場合の目標と、考慮した場合の目標を比較してみてみましょう。

例えば、以下のような企業があるとします。

■A社:レディースアパレル
広告予算:50万
平均顧客単価:10,000円
粗利率:40%
リピート回数:3回
人件費等その他のコスト:1000円

・LTVを考慮しない場合の目標設定
LTVを考慮しない場合、1回の購入を想定したCPAの算出方法と同じになるので、計算式は以下となります。

平均顧客単価-(原価や人件費等その他のコスト)-確保する利益=CPA

では、A社の数字を上記の計算式に当てはめていきましょう。

平均顧客単価(10,000円)-原価(6000円)-人件費等その他のコスト(1000円)-確保する利益(0円)=CPA(3,000円)

つまり、この場合CPA3,000円が損をしないCPAの上限といえます。
そして、ここで算出したCPAを利用し、最低限の獲得件数目標を算出していきます。

広告費(50万)÷CPA(3,000円)=獲得件数目標(166件)

この最低ラインに、確保したい利益、その他実際にかかる経費を考慮して、広告費に対する適切な獲得件数目標を設定しましょう。
※また、CPAの詳しい説明はこちらをご覧ください
その目標CPA、大丈夫? ネット広告における目標CPAの重要性と改善方法

・LTVを考慮した場合の目標設定
LTVの一番シンプルな計算式は以下となります。

平均購入単価×粗利率×購入回数-(新規獲得コスト+既存維持コスト)=LTV

※また、ここでは

新規獲得コスト=新規獲得目標CPA+人件費等その他のコスト
既存獲得コスト=既存維持CPA+人件費等その他のコスト

 としています。

では、A社の数字を上記の計算式に当てはめていきましょう。

LTV=平均購入単価(10,000円)×粗利率(40%)×購入回数(3回)―(新規獲得目標CPA+1000+既存維持CPA×2+1000×2)

LTV=0になる時がちょうど赤字がなくなる時だと考えられるので、リピート購入の平均が3回であれば、A社は新規獲得のために約6,400円使っても損はしないということになります。
4回目以降の購入が起こる、または新規獲得目標CPAを下げるなどすれば利益を出す事ができます。

そして、ここで算出したCPAを利用し、最低限の獲得件数目標を算出していきます。

広告費(50万)÷CPA(6,400円)=獲得件数目標(78件)

このようにLTVを考慮することで、適切な新規顧客の獲得件数目標を導き出すことができます。

CPAの許容を広げることで、どういうメリットがあるの?

よく、「CPAは安ければ安いほどいい」という言葉を耳にします。
たしかに、CPAが安くなればなるほど、利益は増えますよね。
それなのに、なぜCPAの許容を広げる(CPAを高くする)必要があるのでしょうか。

リターゲティング広告において、目標CPAをあまりにも下げすぎてしまうと、広告に使える費用が減ってしまうので、配信量を抑えなければいけない、競合他社との入札競争に負けてしまう、など出来ることの幅を狭めてしまうことになります。
それが結果的に全体の獲得件数(CV数)の減少を導いてしまうのです。

グラフ

そうならないために、許容CPAをある程度上げることは必要ですが、とはいえむやみにCPAの許容を上げすぎてしまうと損をしてしまうということも起きてくるので、運用型広告では、目標CPAと目標獲得件数を擦り合わせて、効果の最大化を図れる目標を導き出せるよう、PDCAサイクルを回していくことが重要です。

目的:売上・利益を伸ばしたい

とにかく売上・利益を伸ばしたい場合は文字通り、「売上・利益」が指標となってくるかと思います。
その場合、広告費に対してどれだけ売上が上がれば利益が出るのか、どれだけの売上・利益をあげたいか、というところから逆算して目標を設定します。

・CPAの場合
売上や利益を考えた場合の目標CPAの算出方法は非常にシンプルです。
先ほど紹介した、新規顧客の目標CPA計算式に、確保する利益を追加して算出してください。
既存の場合は新規獲得CPAの5分の1とすればこちらも算出できます。
例として先ほどのアパレルA社で新規獲得、利益1000円を確保する場合を考えてみると

平均顧客単価(10,000円)-原価(6000円)-人件費等その他のコスト(1000円)-確保する利益(1000円)=CPA(2,000円)

となり、CPAは2000円にしなければいけない、ということになりましたね。

・ROASの場合
ROASは広告費に対する“売上”がどれほどあったかの指標です。
獲得件数というよりは、売上を考える時に向いているので、ECサイトなどではこちらの指標で運用することが多いですね。
ROAS算出の計算式は以下のように表されます。

広告経由売上÷広告費×100=ROAS

例えば、50万円の広告費で50万円の売上が上がった場合、

広告経由売上(50万)÷広告費(50万)×100=ROAS(100%)

となり、ROAS100%が売上ベースで広告費の回収ができる目標の上限といえます。
ROAS100%以下である場合は、広告費以上の売上が確保できていないということになりますね。

・ROIの場合
ROIは広告費に対して“利益”がどれだけあったかの指標です。
ROI算出の計算式は以下となっています。

(CV数×平均利益単価-広告費)÷広告費×100=ROI

例えば、50万円の広告費で1,000円の利益が上がる商品が500個売れた場合、

(CV数(500件)×平均利益単価(1,000円)-広告費(50万))÷広告費(50万)×100=ROI(0%)

となり、ROI0%が利益ベースで広告費の回収ができる目標の上限となります。
ROIがマイナスになる場合は赤字になっているということですね。

※ROAS・ROIの詳しい説明はこちらをご覧ください。
そのネット広告、プロモーションとして大丈夫?「ROAS」「ROI」「CPA」を理解して広告運用に活かそう!
CPAとROASから考える、失敗しないネット広告の運用方法

CPA・ROAS・ROIどれを指標にすればいいの?

3つの指標があると迷ってしまいますよね。
その場合、自社で取り扱っている商品の特性をみてどの指標で運用するか判断しましょう。
単品通販など、扱っている商品が1種類の場合、購入価格が一定のため「CPA」での運用がおすすめです。

提言

アパレルや総合通販ショッピングサイトなど、複数の商品を取り扱っている場合、顧客単価やリピート率が異なるケースが多いため、売上ベースの指標「ROAS」と利益ベースの指標「ROI」での運用がおすすめです。

Web上で売上が確定しないサービス(転職サイトや不動産ポータルサイトなど)の場合

Web上で売上が確定しないサービスにおいて目標設定を行う場合、実際に1件決まった時の売上から逆算して目標を算出していきます。

例えば、採用が1名決まれば100万円の売上が発生する成果報酬型の転職サイトがあったとします。
このサイトの会員登録から売上発生までの成約率が1%の場合、CPA算出の計算式は以下のようになります。

Web上のCV数(1件)×平均顧客単価(100万)×売上発生までの成約率(1%)=目標CPA(10,000円)

つまり、この場合CPA10,000円が損をしない目標の上限といえます。
この最低ラインに、確保したい利益、その他実際にかかる経費を考慮して、適切な目標CPAを設定しましょう。

さいごに

いかがでしたか?
リターゲティング広告の運用では、なんとなーくの目標設定ではなく、適切な目標の設定が非常に重要です。
現在、リターゲティング広告を検討されている方や、既に実施されている方にとっても、この記事が今後の目標設定や現在設定されている目標の見直しのきっかけとして何かお役にたてると嬉しいです。


nex8のリターゲティングをもっと詳しく

このブログは株式会社ファンコミュニケーションズでリターゲティングサービスを提供しているnex8事業部のメンバーが中心に運営しているメディアです。
中小EC向けに役立つ情報を分かりやすくお届けしています。
nex8に関して少しでも興味を持っていただけましたら、こちらよりお気軽にお問い合わせください。

The following two tabs change content below.

岡本ひかる

nex8事業部営業の岡本です。美大を出て、人材会社に入り、nex8にやって来ました。 好きなものはスノーボードとお絵かき。苦手なものはパクチーと自己紹介です。

こちらの記事も読まれています