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ECサイトでマーケティングオートメーションツールの効果を最大限にするために抑えておくべきポイントとは


こんにちは。nex8事業部の松元です。
前回の私の記事では、マーケティングオートメーションの概要からECサイトでの導入メリットといった基礎的な内容を紹介しました。
あなたのECサイトでマーケティングオートメーションを導入するメリットを、少しでも感じて頂けたなら嬉しいです。

今回はマーケティングオートメーションツールの導入に向いている業種や、EC担当者が検討すべきツールなど、より実用的な内容を紹介していきたいと思います。

マーケティングオートメーションと相性の良い業種

まずはどんな業種がマーケティングオートメーションとの親和性があり、高い効果を出しやすいかを考えてみましょう。
それはずばり次のいずれかに当てはまる業種だと言われています。

・検討期間が長い商品
・在庫の有無が重要な商品

検討期間の長い商品との相性が良い理由は、マーケティングオートメーションは見込み顧客の分析を行い、顧客に合わせて中長期的に引き上げ施策を行うことを得意としているためです。

逆に言うと購入までの検討期間が短い業種だと、その機能を存分に生かすことが難しく、マーケティングオートメーションツールの導入メリットは弱いと言えます。

ですので、価格の安い洋服やお水やお米といった日用品などは、ネットで買うことにあまり躊躇が無く、検討から購入までの期間が短いため、マーケティングオートメーションとの相性はあまり良くないと言えますね。

ただファッションECや日用品を扱っているECサイトでも、冬物の高級なコートやジャケットなどを販売している場合や、家電や家具などの商品を中心に取り扱っている場合は、検討期間が長い傾向にあるため、メルマガで関心の高い商品の特徴や詳細を訴求したり、セール時にディスプレイ広告でセール情報を訴求したりすることで高い効果が期待できます。

在庫の有無が重要な商品については、車や注文住宅などをイメージしてもらうと分かりやすいと思います。
「大量生産でなく在庫に限りがあること」、「特定の商品在庫があるかないかによって顧客の見込み度合いが大きく変動するものであること」の2点が特徴です。
※今回のブログではECサイトの定義を物販に限定せず、ネット上で商取引が可能なサイトと定義します。

この場合、マーケティングオートメーションを使うことで顧客のWeb上での行動履歴をもとに関心の高い在庫情報を分析し、その商品が入荷した際の引き上げ施策を自動で行うことが出来るため、顧客の欲しいものを欲しいタイミングで伝えることが可能です。

マーケティングオートメーションと商材との相性をまとめると下記のように表せます。

◎:分譲マンションや注文住宅、金融系(変動するものでかつ検討期間の長いもの)
〇:車、家具、家電、有名ブランド
△:食料品や飲料など日用品関連、単価の安い下着や靴下、プチプラ系のファッションアイテム

マーケティングオートメーションを導入するタイミング

マーケティングオートメーションと相性の良い業種・商材が分かったところで、次は導入に適したタイミングを考えてみましょう。
高度なマーケティング施策を実施出来るマーケティングオートメーションですが、導入負荷や費用が高かったりするので、ただ導入したいという思いだけでは途中で挫折してしまう危険性もあります。

そこで導入を決める前に、2つの条件を満たしてみるかを考えてみましょう。

・マーケティングオートメーションで実施したい施策が決まっている
・マーケティングオートメーションを導入できる状況にあること

実施したい施策に関しては「シナリオメール(※1)をA、B、Cというー3つのユーザーセグメントに配信して、効果検証を行いたい」など具体的なアクションに落とし込める段階まで考える必要があります。
※1:ユーザーの行動パターンから見込み度合いを想定し、それぞれに異なるメール配信を実施すること

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ただ「シナリオメールを実施したい」だけだと、どんなユーザーセグメントに対しての配信が有効かも不明確ですし、どんなツールを使用したらよいかも判断しづらいです。

そうならないためにはマーケティングオートメーションを導入する前に、まずは別のツールで施策を実施してその有用性が実証されたタイミングで、より高度に施策を実施するためや、同様の施策をより人的リソースを削減して実施するためなど、明確な目的意識を持ってマーケティングオートメーションを導入することが重要です。

次にマーケティングオートメーションを導入できる状態とは、具体的に次の3つの側面を満たしている状態を指します。

・人的リソース
・導入コスト
・導入時の設計スキル

人的リソースと導入コストに関しては前回のブログにも書きましたが、マーケティングオートメーションを導入するには、全てのマーケティングデータをマーケティングオートメーションツールに移行出来ることや、導入費用分の予算が確保できている状態にあるという、2つの側面を確認しましょう。

3つ目の「導入時の設計スキル」が必要な理由は、マーケティングオートメーションツールによって管理画面や設定事項が異なったり、もしくは管理画面を利用者が独自にカスタマイズすることができるものが存在したりするためです。

またユーザーセグメントを行う広告やマーケティング施策につきものなのが、セグメントを細かく切りすぎで管理が煩雑になってしまい、うまくマーケティング施策を加速出来ないという問題が発生してしまうことです。

ただセグメントや実施する施策を考えるだけでなく、その効果検証をどのように行い、どう次の施策につなげるかという、「どうすれば自社のマーケティングを加速できるのか」まで視野にいれてマーケティングオートメーションツールを設計できるスキルも重要になります。

この点は導入前に管理画面のデモ画面を確認したり、運用型広告やマーケティングオートメーションツールの設計経験がある人材をアサインする、もしくは専任のコンサルタントをつけるなどするのがよいでしょう。

おすすめのマーケティングオートメーションツール

次はECサイトにおすすめのマーケティングオートメーションサービスを紹介しましょう。
ソーシャルメディアへの投稿機能やアプリでの計測が取れるかなど、ECサイトならではの機能もありますが、それ以外のわかりやすい違いは何かと言われるとなかなか出てこないですよね。

そこでこの章では、現在日本のBtoCマーケティングにおいて注目されているマーケティングオートメーションツールと、その特徴を紹介していきます。

・Marketo(マルケト)
株式会社マルケトが運営するマーケティングオートメーションで、プログラミングの知識がない現場のマーケティング担当者でも、自分が考えた施策をすぐに実行できる操作性の高さや、便利な機能を多く実施出来る施策が幅広いといった特徴をもちます。
広告管理機能が備わっているため、リスティング広告やディスプレイ広告の運用にも活用出来ます。
またその課金式も特徴的で、一般的には送信メールx送信回数などで計上されがちですが、Marketoは連絡先(メール、Facebook、Twitter、アドレスなど)が特定されているアカウント数で料金が変動するため、将来のコストが予測しやすいです。
また管理画面を独自にカスタマイズできる点も嬉しいですね。

・SATORI (サトリ)
SATORI株式会社が提供する、お客様の気持ちを「さとる」マーケティングプラットフォーム。
集客やメール以外の手法での顧客育成、マーケティング活動の効果測定ができることが強みです。
こちらも機能が充実しているので、メルマガ施策以外にも様々な施策を実施したい企業に向いています。

・R∞(アール・エイト)
アフィリエイト広告やアドネットワーク事業を展開しているバリューコマース株式会社が提供するパーソナル・マーケティング・プラットフォームです。
顧客を見える化し、1人1人に合ったメール配信やクーポンオファーなどを行うことで、既存顧客の売上アップを実現できるのが特徴です。
元々アドテクノロジー領域に従事している会社のサービスなので、ECサイトでの導入実績が多そうですね。

・MAJIN(マジン)
株式会社ジーニーが運営していて、Webブラウザもアプリも横断的に分析できる点がECサイト向きのサービスと言えます。
初月1か月間は無料トライアルで実施でき、無料期間終了後に自動で有料化することもないので、まずは使ってみないとわからない!という人にはおすすめです。

・カスタマーリングス
株式会社プラスアルファコンサルティングが提供するマーケティングオートメーションツール。顧客行動分析(BI機能)に優れているため、細かい分析に工数をかけずに済む点と、無料でデモ画面を見ることが出来るため、初めてマーケティングオートメーションツールを導入する企業でも安心して導入しやすいサービスと言えるでしょう。

導入後(運用開始後)の注意点

最後にマーケティングオートメーションを導入し、施策の実施段階まで進んだ時に気を付けてほしい点を2つ紹介したいと思います。

適切なシナリオを設計する

実施出来る施策が多い点が魅力なマーケティングオートメーションツールですが、逆に言うと出来ることが多すぎるため、うまく使いこなせず途中で挫折してしまう危険もはらんでいます。
それではせっかく高い導入コストや長い時間をかけて導入できたのに、もったいないですよね。

そうならないためには導入時に適切なシナリオ設計を行い、自社にとって重要な顧客に対して、適切な訴求をかけていくことが大切です。

適切にシナリオ設計を行うためには「ペルソナ」や「カスタマージャーニーマップ」を活用すると良いと言われています。

ペルソナとは対象となるウェブサイトのユーザーの行動や、その背後にある価値観や心理状態を文章化したユーザー像を指し、ユーザー中心のマーケティング施策を行う上では必ず出てくるほど重要なものです。

一般的なペルソナを設計する方法はここでは割愛しますが、マーケティングオートメーションにおいては、ペルソナ設計は多少ゆるめに設計するのがよいと言われています。

なぜならマーケティングオートメーションが得意とするのは「今すぐ購入を検討している顧客」ではなく「そのうち購入するであろう顧客」をどうやって興味関心の高い見込顧客(ホットリード)まで引き上げるかという点だからです。

ペルソナは細かく設定しすぎると、どうしても「今すぐ購入を検討している顧客」像が出来上がってしまうので、このペルソナ設計を緩めることでマーケティングオートメーションでの効果を最大化することが出来ます。

カスタマージャーニーマップはこのブログの別記事でも取り上げているので、そちらを参照して下さい。

勝ちパターンをつかめた時に自動化を検討する

マーケティングオートメーションツールの運用初期の段階では上述のようにペルソナを作り、まずは手動で施策を実施して、効果検証することが大切です。
これは設計したペルソナやカスタマージャーニーが正しかったのか、想定した施策は合っていたのかが実際にやってみないとなかなかわかりづらい部分があるからです。
手動で細かくターゲットや訴求方法を変えて、最適なシナリオ設計が出来た時に自動化を検討するのが良いでしょう。

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ただし全てを自動化させるのは、場合によっては避けた方が良いこともあります。
特に検討期間の長い商品だと1件あたりのCVの重要度が高いので、CV率を高めることが売上向上に繋がります。
例えば長期検討の末、高額な商材を購入しそうなユーザーがいれば、すぐに連絡をしたりアプローチをしたりして、その熱が冷めてしまうのを防ぐべきですよね。
効率化を考えるばかりではなく、状況に応じて自動化出来る部分とそうでない部分を考えることも重要になってきます。

まとめ

いかがだったでしょうか。
ECサイトにおいてどのようなマーケティングオートメーションツールを活用して、どのように施策を進めればよいかの道筋は見つかったでしょうか。

まだまだ日本市場に浸透しているサービスではありませんが、近い将来マーケティングオートメーションを導入していること自体は、なんら特別なことではない考えられる時代も来るかもしれません。

そんな時に大切なのはどんなツールを導入しているかではなく、自社に取って重要なユーザーは誰で、そのユーザーに対してどのような施策を打つのがよいのかというノウハウを、どれだけ蓄積できているかではないでしょうか。

ルーティン業務に追われることなく、よりユーザー本位で自社のサービスやマーケティング施策を考えることが出来るような業務体制構築の一助になれば幸いです。


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松元啓悟

2015年に新卒1期生としてファンコミュニケーションズに入社。 A8.netの新規営業を経験したあと、現在はnex8の新規営業と広告運用を担当中。 好きなものはロックフェスと仕事終わりのビール、いい仕事をして最高のビールが飲めるよう日々頑張っています。

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