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リターゲティング運用4つポイントを押さえたPDCAサイクルの回し方


こんにちは、nex8事業部の日暮です。
今回は「リターゲティング広告でのPDCAサイクル」の回し方についてお話していこうと思います。
実際にリターゲティング広告を利用している、または利用を検討している方はぜひ一度ご覧ください。

一般的なPDCAの回し方

「PDCA」とは、「目的」を達成させるためのプロセスの1つで、「Plan(計画)→Do(実行)→ Check(評価)→ Action(改善)」の一連のサイクルを言います。

一般的なPDCAの回し方の例として貯金を考えてみましょう。
海外旅行をするために、30万円貯めようという目的を掲げたとします。

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この時「Plan」に当たるのは、半年で貯めようと考えたので、30万円÷6ヶ月で毎月5万円ずつ貯金をしていく計画を立てることで、それを実行するのが「Do」になります。
しかしやり始めた中で進捗を確認すると、月々5万円ずつ貯金するのは意外ときついことが分かりました。
これは「Check」に当たり、もう少し月の貯金額を減らすか期限を延ばした方がいいという結論に達しました。
これが「Action」になるわけですね。
では、きつくないくらいの貯金額がいくらか、または30万円貯金するのにどれくらいの期間が必要になるかなど再度計画を立て実行していく、といったようにActionがまた次のPlan、Doに繋がっていくわけです。

リターゲティングでのPDCAサイクルはこうなる!

ではリターゲティング広告の配信において、PDCAサイクルの回し方とはどういったものが考えられるでしょうか。
リターゲティング広告も含めネット広告全般でのPDCAは、ある目的に対して、配信設定(Plan)→配信(Do)→効果検証とデータの収集・解析(Check)→改善(Action)というような流れになります。

ECサイト運営の場合にもう少し具体的に考えてみましょう。
まずは配信前に達成したい目的を数値として決めます。
リターゲティング広告の場合は、目的がCPAやROAS、ROI(※)など獲得に対する数値になることが多いですね。

CPA:Cost Per Action(一件あたりの支払額)もしくは Acquisition(顧客獲得)の略語で、成果を一件獲得するのにかかった費用。
ROAS:Return On Advertising Spendの頭文字を取った略語で、投資した広告費に対して「何%の“売上”が回収できたか」を測る指標。
ROI:Return On Investmentの頭文字を取った略語で、投資した広告費に対して「何%の“利益”が回収できたか」を測る指標。

そしてその目的に基づきPDCAサイクルを考えていきます。
例えば、目的を「CPAを○○円以下にする。つまり購入者数(CV=コンバージョン数)を増やし、無駄な配信を減らす」とした場合、下記のような流れになります。

【Plan】:CVしやすい傾向にある「カートページ離脱ユーザー」への配信を強める。
【Do】:実際に配信をする。
【Check】:日々の配信確認を行い「カートページ離脱ユーザー」への配信強化前後で効果検証する。
【Action】:CV数の増加によりCPAを抑えることができたが、商品詳細離脱ユーザーへの配信が少し足を引っ張っているようだったので、「カートページ離脱ユーザー」への配信は強めたまま、「商品詳細離脱ユーザー」への配信を弱めるべきである、という改善案を立てる。
【Plan2】:Actionから、次の配信設定をどうするか(どのくらい弱めるか)決めていく。

この時、特に重要になるのは「効果検証」を正確に行うことと、そこから論理的に「仮説」を立てることです。
この2つが出来ていることで、適切な改善案を作ることができ、より効果的にPDCAサイクルを回せるようになるのです。

リターゲティング広告配信において改善を加えていける要素としては、配信ユーザー、入札単価、配信バナー、ランディングページ(LP)の4つが挙げられます。
次の章ではそれぞれの項目におけるPDCAサイクルについて説明していきます。

配信ユーザーの選定

まずは、どういったユーザーに対して配信を行うか「配信ユーザーの選定」をしていきます。
サイトの「どこで離脱したユーザー(階層)」なのか、「離脱してからの時間(リーセンシー)」はどれくらいのユーザーか、などを選んでいきます。

一般にECサイトでは離脱したページごとに以下のようなユーザーの特徴があります。

【Top離脱ユーザー】
→サイトへの訪問はあるもののサイト内での行動があまりなく、興味関心がそれほど強くないユーザー
【商品詳細離脱ユーザー】
→商品自体に興味はあるがまだカートに入れるまでに至っていない、比較検討段階のユーザー
【カート離脱ユーザー】
→商品をカートに入れているので後で購入しようと思っている可能性が高いユーザー
【CV済みユーザー】
→CV経験があるので、再度同じサイトで商品を購入する可能性が高いユーザー

購買ファネル(※)の考え方から、CV済みユーザーは最もCVに至りやすいですが対象となるユーザー数は少なく、Top離脱ユーザーは最もCVしづらいですが対象ユーザー数は多いと考えることが出来るでしょう。
またリーセンシーにおいては、離脱してからの日数が短いほど、CVしやすい傾向にあります。

購買ファネル:一般には商品の認知→購入の間でユーザーの母数は徐々に減っていきます。広く集客した見込み顧客が、その後検討や商談を経て成約へと進む中で段々と少なくなっていく様子を図にすると漏斗形になることから購買ファネルと呼ばれています。

では目的が「購入未経験ユーザーのCPAを下げる」、つまり新規でのCV件数を増やして配信費用を抑えるといった場合、最初のPlanとしてユーザーをどう選定すればよいでしょうか。
この時、最も効果が良いとされる階層×リーセンシーでまずは実施してみるべきなので、例えば

「① カートページ離脱×リーセンシー3日以内のユーザー」
「② 商品詳細ページ離脱×リーセンシー1日以内のユーザー」

この2つを配信ユーザーとして選定したとします(Plan)。

上記設定で配信をして(Do)、効果検証をしてみた結果、想定よりもCPAが高くなってしまったとしましょう。

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①と②の合算で見ると、目標からそれほど離れていないように見えますが、②の設定では大幅に目標値を超えてしまっているのが分かりますね。(Check)

この時様々な仮説が立てられます。
例えば、商品詳細ページに来るユーザーは比較検討段階にいることが多かったので、離脱してから1日以内ではなく、3日以内は配信を続けてみる、または3日後から配信を開始した方が、購入が多くなるかもしれません。
CPAにこだわるのであれば、カートページ離脱ユーザーに対して離脱後1日以内だけにし、商品詳細ページ離脱ユーザーに対しては配信を止めるのでもよいかもしれません。
このように改善案をたてたら、2周目のサイクルに入っていきます。

改善案として、ここではサイト階層とリーセンシーのみですが、訪問回数や曜日時間帯などもっと様々な要素があると思うので、全てを検証して改善案を立てる必要がありますね。

入札金額の設定

リターゲティング配信では、狙いたいユーザーが広告枠に来た際、いくらでその枠に広告を出すかをRTB(Real Time Bidding)という形式によって決定します。
具体的にはユーザーが広告枠を持つメディアに来た際に、そのユーザーに広告を配信したい広告主でオークションが行われ、最も入札金額の高かった広告主が広告を表示する権利を得られるというものです。
詳細はこちらの記事でも説明しています。
なので、ターゲットと決めたユーザーに対してどれだけ配信したいかはこの入札額の高さが重要になります。

もし、同ジャンルサイトや過去の配信結果からCTR(クリック率)やCVR(コンバージョン率)の平均値が分かっていれば、どれくらいの入札を行えばおそらく目標に近いCPAになるだろうなどの仮説も立てて入札を行うことができます。

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上の表の場合、配信実績に基づくCTRとCVRから、入札CPMを100円とすれば、目標CPAを達成できるということになりました。(Plan1)
しかし実際に配信してみると、CTRとCVRが想定を下回ったため、目標達成が出来なかったのです。(Check1)
この時入札金額について、100円から70円と引き下げることで数字的には目標の達成が出来そうなので、2周目ではこのように設定をしています。(Plan2)

ただし、入札については、金額を引き下げることでオークションに勝てなくなり、表示がされなくなる可能性もあります。
逆に効果が良いからといって金額を引き上げたとしても、目標CPAを上回ってしまったり、表示回数が増えすぎてしまいユーザーに不快感を与えてしまう可能性も考えられます。
入札金額の場合は、サイクルの周期を早めるなどしてうまく調整していくことが大切です。

バナークリエイティブ

バナークリエイティブのPDCAはいわゆるA/Bテストと同義と考えてよいでしょう。
リターゲティング広告は、画像でユーザーに対して内容を訴求していくので、その内容がターゲットに響くものである必要があります。

まずPlanですが、自社サービスの訴求ポイントが何か、ターゲットとするユーザーがどういったことに興味があるかを洗い出し、バナーを作成してみます。
あまりに多くの種類を作ると、分散してしまったり検証も難しいので、2~4種類ほどにしておくとよいかもしれません。
A/Bテストの条件や検証期間についてはこちらの記事でも詳細に説明しています。

下記のようなクリエイティブの時、実際に配信してみると表のような結果になりました。

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文言や色を変えるだけで全く同じ商品であってもCTR、CVR、CPAの効果が改善される事もあります。
このようにバナークリエイティブにはいくつかコツもありますが効果検証をしなければ分からない部分が多いです。
なぜそのバナーは効果がいいのか、効果の良いバナーに文言や色の共通点がないかを見つけ出し、次の改善案に活かしていく必要があります。

ランディングページ

最後にランディングページのPDCAサイクルですが、これはバナークリエイティブの時とやり方はほとんど同じです。

例として健康食品のページで考えるなら、1つは効果・効能がしっかりと書いてあるもの、もう1つは芸能人や一般人が使った体験の声が書かれたものといったように2種類の訴求方法でランディングページを作成してみます。
実際に配信してみると、体験の声が書かれたものの方が購入数が多いという結果になったとしましょう。
消費者からしてみると、実際に効果がどうなのか、第三者的な意見が気になるということだったのかもしれません。

もちろん定性的な判断だけでなく、ヒートマップやGoogleアナリティクス等の解析ツールを用いることで、最もよく見られているコンテンツは何か、滞在時間が長いのはどちらか、などを検証したうえで、改善策を考える必要があります。
例えば、体験の声が最も効果的であると判断したなら、ランディングページの一番上にそのコンテンツを持っていき、そのすぐ下に購入ボタンを置くのでもよいでしょう。

こちらも実際に配信してみた結果から分かることが多いので、しっかりと効果検証をして改善、次の施策提案とつなげていくことが重要です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
全ての要因を考えながら実施する必要があるので煩雑になってしまうこともあるかもしれませんが、リターゲティング広告配信では様々な要素でPDCAサイクルを回すことが出来ます。
目的をどこに置くかによってPDCAサイクルの回し方は異なってきますので、今後の広告効果を最大化させるための1つの考え方として検討してみることをおすすめします。


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日暮翼

2016年に新卒として入社。A8事業部を経て現在nex8事業部の新規営業及び広告運用を担当。 日々、広告主様の売上をあげられるように奮闘しています。 都心から35キロ西に離れた地元への地元愛が強い田舎っ子。 溺愛中なのは、愛犬のヨークシャテリア2匹。