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「ちょっとお試し」を「また買いたい!」に変える効果的なF2転換率の上げ方


こんにちは。nex8事業部の石井です。
ECサイトの運営では、大きく「総合通販」と「単品通販」で分かれるかと思います。
今回は「単品通販(単品リピート通販とも言われる)」と言われる商材を取り扱うマーケティング内容を解説してみます。
現在、単品通販のEC担当者の方も、ぜひ改めて確認をしてみてください。

単品通販のビジネスモデルとは

すでにご存知の方が多いと思いますが、単品通販についておさらいしていきます。
「単品通販」とは多種多様な商材を扱う総合通販(Amazon、千趣会、ZOZOTOWNなど)と違い、販売する商品カテゴリを限定していて、主に自社ブランドの商品を展開している通販を指します。
化粧品や健康食品といった消耗品を扱う企業が多いですね。
自社商品のため利益率も高く、また消耗品が多いため、気に入ってもらえれば同じ商品をくり返し購入するお客様の割合が高くなるという強みがあります。

反面、Amazonや楽天などで商品を出すのではなく、認知度が低い中で自社製品や自社ECサイトをプロモーションしていくので、新規の顧客獲得に対する集客やマーケティングは難しい傾向にあります。
購入者側としては一度も使ったことがなく、他であまり取り扱われていない商品の購入、定期購入をするのはハードルが高いですからね。
広告を実施した際の獲得CPAは高くなりやすいのが難点だといえるでしょう。

そのため、まずは低価格の「お試し商品」や「トライアルセット」を購入してもらい、その後に本商品や定期コースに引き上げる「2ステップ」のビジネスモデルが普及しました。
初回の購入価格(ハードル)を下げることで、新規獲得CPAも下げることができ、多くの方に商品を知ってもらうことができるからです。

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たまに安すぎてこれって元取れてるの?と消費者からは思われそうですが、まずは認知をしてもらうため、多くの単品通販企業は「新規顧客の獲得は赤字で、2回目以降購入で黒字」というビジネスモデルを採用しているところが多いのです。

新規獲得の広告費で赤字になった時点から、その赤字が黒字に転換するまでの期間を「投資回収期間」と言います。
この投資回収期間を考える際、LTV(※)が重要になってきます。

※LTVとは、Life Time Valueの頭文字を取った略語で、日本語で「顧客生涯価値」と言います。
短期的にではなく、長期的に顧客と取引をすることによって、どれだけの売上・利益をもたらしてくれたかを見る指標です。詳細はこちら

LTVを導き出すには様々な算出方法があるのですが、今回はコストを含めた以下の計算式を使って説明します。

LTV=平均購入単価×粗利率×購入回数 -(新規獲得コスト+既存維持コスト)

これは1人あたりのLTVを表していて、これがプラスになれば利益が発生したことになります。
また利益を増やすという観点でいくと、顧客数を増やす事でも利益の増加は実現出来ます。

利益=LTV×顧客数

つまり、LTVの最大化 or 顧客数の増加により利益を増加させることが出来るわけですね。
今回はLTVを最大化させる方法に着目し、その中でも特に購入回数を増やす事について考えてみましょう。

新規獲得(トライアル)と転換率について

単品通販の場合、「お試し商品」や「トライアルセット」を販売して見込み客を集めている企業が増えてきましたが、トライアル商品だけを購入して、その後何も買わないお客様ばかりになってしまうと、LTVの式でいうところの新規獲得コストを回収できずに「赤字」になってしまいます。
赤字にならないようにその見込み客が、どれくらい本商品を購入したかを表すのが、転換率(引き上げ率)です。

転換率という言葉は、本商品への引き上げ率以外にも購入率として使われることもあります。
ここでは1回目購入(トライアル購入)をした新規客が2回目も購入することを転換とし、1回目→2回目購入したことを「F2転換(※)」とします。

※FはFrequencyの略でマーケティング上は「購入頻度」と訳されます。
2は購入回数を表しており、3回目のリピートが「F3転換」となる。4回目以降も同様に続きます。

たとえば、トライアル商品を100人が購入し、そのうち20人が本商品も購入した場合、20人÷100人=20%
この20%が「F2転換率」にあたります。
トライアルで見込み客を増やした後、収益拡大のための最初の壁となるこの「F2転換率」はLTV最大化への鍵になってきます。

ここで新規獲得のCPAを5000円、F2転換率を20%とした場合のF2転換のCPAを考えてみましょう。

1回目購入のCPA:5,000円
F2転換率:20%
F2転換CPA=5,000円÷20%=25,000円

F2転換をしてもらうために必要なコストはこの時25,000円、つまり1人のユーザーに2回購入してもらうために必要なコストが25,000円であるということです。
LTVを最大化させるには、このコストをなるべく抑える必要があります。

たとえばF2転換CPAを20,000円にする場合を考えてみると、

F2表

このようにF2転換CPAを下げる方法として、1つは1回目購入のCPAを下げる、もう1つはF2転換率を上げることが考えられますが、この時F2転換率を上げる方が確実に良いのです。
というのも初回獲得のCPAを下げてしまうと、実施出来る施策に制限が出てしまって、獲得の件数(=顧客数)を伸ばしづらくなってしまうからです。

さらにトライアルを既に購入してくれた方へのアプローチになるので、全くの新規の人に呼びかけるよりも手段がたくさんあるんです!
(連絡先が分かる、年齢やアプローチするタイミングがつかめるなど)

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転換率の適正水準は、商品の価格や広告のCPA、定期コースの平均継続回数などによって変動するかと思いますが、化粧品や健康食品など単品リピート通販で成功していると言われる通販企業では、30%以上の転換率を維持していると言われています。
では、どのようにして転換率を上げていけばいいのでしょうか。

転換率を上げたいならメルマガはやめてしまえ

ちょっと過激な見出しで煽ってしまいましたが、漫然とやるのは逆効果でユーザーを考えたメールを送るべき、というのがこの章で知っていただきたいことになります。

おそらくほとんどの通販企業ではすでにF2転換率を高めるため、メールやDM、電話など、見込み客にさまざまな工夫をされているかと思います。

ですが、広告から集めた見込み客へのアプローチにストーカーのようにしつこくメルマガ配信をしてはいませんか?
たった一度お試ししただけで色々な商品を進めてくる企業からのメルマガは、未読スルーやゴミ箱行きになることが多いです。

もちろん、メルマガ配信でも「件名」や「冒頭の内容」を工夫することで効果を出せる場合はありますが、メルマガではなく、かゆいところに手が届くような「フォローメール(※)」を一度作成してみてください。

※フォローメールとは、お客様に合わせて引上げ、リピートなどそれぞれの目的に特化した専用メールのことです。

下記はフォローメールの例です。
メール

通常のメルマガよりも選択肢が少なかったり、そのユーザーへの特別感を感じさせたりできるので、効果が良いと言われています。

また、フォローメールから遷移させるページはメールに合った専用のランディングページを用意しましょう。
さらにランディングページからはサイトのカートにつなぐ構造ではなく、ランディングページと申し込みフォームを一体型にすることで購入までの道筋をスムーズにしてあげましょう。
フォローメール→専用ランディングページ→確認画面→完了画面という、転換させるという目的に集中したシンプルな構造にしてやれば、ユーザーに選択肢を与えないため、転換率を劇的に上げることが出来ます!

今ではメールよりもLINEが連絡ツールとして普及していることからトライアル購入の際にLINEの友達登録を訴求し、LINEから配信をするのも良いかもしれませんね。

ただ、上記のようなフォローメール配信やDM等の送付をしても転換率が低い場合や、より転換率を向上させるための施策の1つとしてリターゲティング広告を活用することができます。

リターゲティング広告を活用した転換率向上施策

トライアル商品を使った商品キャンペーンを実施する際、リターゲティング広告はトライアル商品の購入促進時や、フォローメールと組み合わせた本商品への引き上げ時に効率的に訴求できるので、利用する広告主が多くいます。

ではどんなユーザーにどのタイミングでリターゲティング広告を実施すればいいのか。
もちろん商材にもよりますが、たとえばトライアル期間が2週間の化粧品だった場合、トライアル商品が届いてから1週間後~3週間の間に定期購入や本商品のLPに遷移する広告の配信がベストなのではないでしょうか。

商品を使い切るタイミングももちろんですが、商品が届いて、使っているタイミングが購入者にとって一番テンションが高いと思いませんか?
実際、トライアルが終わってしばらくたったお客様への転換率よりもトライアルを実施している最中のお客様への転換率の方が高いとされています。

使い切るよりも前にお試ししてくれている段階でアプローチをかけ、お客様から別商品への選択肢を減らすことで転換率をあげていくのが良い手段かと考えられます。

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なので、そこをいかに取りこぼさずリターゲティング広告にて転換させられるかがポイントになりそうですね。

さいごに

リターゲティング広告で転換率を上げるためには、お客様への「また買いたい!」といった興味関心を引き出さないといけないため、配信バナーのクリエイティブを工夫する必要があります。
トライアル→定期購入に転換してもらう際には、初回定期購入価格を半額にするなど、すでに購入している方に向けた特別感があるLPやバナーで配信すると良いでしょう。

トライアルを実施する商材の目的は「定期コース」や「高単価の本商品」の購入なので、お試しして気に入ってくれたお客様にとってベストなタイミングで再購入を促し、お客様に満足感を与えることが大切なのではないでしょうか。

単品商材を取り扱っている方で利益をもっと伸ばしたい際は、ぜひ一度転換率の見直しを行ってみてください。


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石井天清

アパレル販売からアドネットワーク業界に転職後、現在はnex8事業部で営業・運用を担当中。お客様に喜んでもらえるサービスを提供し、Win-Winの関係を築いていけるよう日々努めています。趣味はアニメ鑑賞とファッションリサーチ。暇を見つけてはECサイトでコンバージョンしています。

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