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いまさら聞けないカスタマージャーニーと簡単にできるマップ作成方法を紹介!


こんにちは。nex8事業部の恩田です。
「カスタマージャーニー」という言葉をご存知でしょうか。
これは顧客の購買行動を考えたり、見直したりするのに非常に有用で、EC担当者の方であればぜひ知っておいてほしい内容です。

今回はカスタマージャーニーの概要やメリットを紹介したあとで、ECサイトを例に実際にカスタマージャーニーとそれをまとめた図(=カスタマージャーニーマップ)を作成してみました。
そこから浮き彫りになった課題と対策を出すところまで考察してみたので、ぜひ参考にしてみて下さい。

カスタマージャーニーとは?

まずはカスタマージャーニーについて簡単に説明していきます。
ECサイトの場合を考えると、顧客が購入(コンバージョン)に至るまでには、一般に認知→情報収集→比較・検討→購入など、段階を踏んでいきます。
各段階を踏んで購入するまでの顧客の一連の行動を「顧客の旅」と捉えて、時系列順に追ったものがカスタマージャーニーです。

また各段階において、顧客が自社製品やサイトとどのように接点を持ち、どのような考えや感情を抱いていたかを把握・分析しやすくするために、図でまとめたものをカスタマージャーニーマップと呼びます。

商品やサービスによって異なりますが、通常は横軸にコンバージョンまでの段階、縦軸には顧客の行動や接触媒体、思考・感情などが含まれます。
顧客の思考を正確に考えるためにカスタマージャーニーマップを作成する時は、顧客視点を意識することが非常に重要になります。

カスタマージャーニーマップ作成のメリット

ではなぜカスタマージャーニーマップを作るのでしょうか。
作成することによって得られるメリットは大きく以下の3つがあります。

■全体の意思を統一できる
例えばECサイトと実店舗の両軸で展開するアパレル企業を考えてみると、そこにはECサイトの集客担当者、メディアの宣伝広報担当者、店舗販売員、デザイナーなど様々な役割の人が携わっています。
そうすると、全体として売り上げを上げるという目標を掲げていたとしても、担当者ごとにやり方や意識が異なっていることが多々あります。(ECサイトの集客担当であれば、ECから売り上げを上げたいし、店舗販売員であれば店舗で買ってほしいですよね)

カスタマージャーニーマップを作ることで、各担当者が顧客イメージを統一し、その顧客イメージに向けた最善の仕事・施策を実施出来るようになります。

■新たな気づきを得られる
自分ではあまり重要視していなかったタッチポイント(マーケティング上での接点)が顧客にとって実は重要だったと気付く事があります。
購入に関係ないから、と思い込んでいたが「自社のSNSアカウントに好印象を抱いている人は店舗・ECに限らず購入意欲が高い」等、新たな気付きを得ることができ、今後の施策のアイディアになります。

■改めて顧客の気持ちになってサービスを考える機会となる
自社サービスの1顧客になってカスタマージャーニーマップを作成するので、自社サービスについてあらためて考えるきっかけとなります。
サービスを提供している側の目線に常にいると、顧客の気持ちを忘れてしまう事も少なからずあります。
カスタマージャーニーを把握する事で顧客の気持ちに沿ったサービス提供やプロダクトの制作につなげていくことが出来ます。

実際にカスタマージャーニーマップを作ってみよう

カスタマージャーニーマップは、用途に応じて様々な作り方がありますが、今回は初めてでも簡単に作れるようシンプルな項目で作ってみましょう。
具体的に考えるため、以下のECサイトを想定しています。

【状況】
あなたは実店舗とECサイトを持つアパレル企業でECサイト側のWebマーケティングを担当しています。
現在はリスティング広告とダイナミックリターゲティング広告をメインで行っています。効果計測が出来ていないのですが、SNSや雑誌広告も何となく出稿を続けている状態です。
またECサイトで購入すれば通常よりも割引で買うことが出来るキャンペーンを実施しています。

本当の現状の施策で良いのかを確認するために、顧客目線から実施施策を見直し、既存施策の改善、新しい施策のヒントを得るためにカスタマージャーニーマップを作成しようと考えました。

カスタマージャーニーマップは以下のステップで作成していきます。

【作成手順】
① あなたのお客様を想像してみよう(ペルソナ作成)
② ペルソナの行動を想定して枠組みを作ろう(フレームワーク作成)
③ ペルソナの行動をフレームワークに沿って想定してみよう
④ 想定したペルソナに近い人にインタビュー、または調査を行って精度を高めよう

① あなたのお客様を想像してみよう(ペルソナ作成)
まずはペルソナを作成します。
ペルソナとはユーザーの理解を深めるために設定する、自社のサービスをもっとも使ってほしいユーザーモデルのことです。
作り方は様々ありますが、こちらの記事でもその一例を紹介しているのでご参照ください。

今回は想定したECサイトのペルソナを作ってみます。

丸の内

この他にも、家族構成や仕事の退勤時間、買い物する時のこだわり、最近の悩みなど細かく決めていくと、より具体的にカスタマージャーニーマップを作成することが出来ます。

② ペルソナの行動を想定して枠組みを作ろう(フレームワーク作成)
ペルソナが決まったら、そのペルソナがどんな行動を取り、どんな思考をして、自社サービスとどこで接点を持つか、大まかに想像してみましょう。

ECサイトであれば、購買までの顧客の行動プロセスとして、「認知→情報収集→比較・検討→購入→継続・利用」と出来ます。
またそれぞれの段階で顧客の行動と思考をまとめるための枠組みを作成します。
下記は今回のカスタマージャーニーマップで用いるフレームワークです。

CJM①

今回は横軸をペルソナの時間軸、縦軸をペルソナの具体的な行動・思考としています。

この枠組みについては特に決まりはないので、他にも様々な分け方ができますが、カスタマージャーニーマップを作成する際には、なるべくシンプルにすることでペルソナの行動を想像しやすくなります。

③ ペルソナの行動をフレームワークに沿って想定してみよう
購買プロセスの段階ごとで、ペルソナはどの媒体と接触し、どのような行動をしているか、その時何を思っているか、その際自社ではどのような施策をしているかを具体的に想像します。

CJM②

上記はペルソナを元に作成したカスタマージャーニーマップの例です。
このように軸を1つ作ることで、実店舗での動きやECサイトでの動きなどを明確にすることが出来ます。
この場合であれば、初回購入では店頭であったが、次回以降はECサイトからの購入も促進したいため、店舗スタッフには購入時にECサイトの存在を教えたり、ECサイト経由で買うと特典が得られるといったキャンペーンをサイト上で訴求してみてもいいですね。

④ 想定したペルソナに近い人にインタビュー、または調査を行って精度を高めよう
カスタマージャーニーマップはあくまでも自社内での想定にすぎません。
もしかしたら全く違う動きをしている可能性だって考えられるのです。
その時には、また仮説を組み立てカスタマージャーニーマップを作成し直すのでもいいですが、可能であれば想定したペルソナに近い人にインタビューをしたり、アンケート調査などを実施したりすることで、実際にはどんな動きをしているか検証するのも良い手段です。

今回nex8のチーム内にペルソナに近い人が何名かいたので、先ほどのフレームワークを埋めてもらい、カスタマージャーニーマップを作ってもらいました。

CJM③

その結果を踏まえて作り直したカスタマージャーニーマップが上記です。

想定とのズレを簡単に見てみると、各段階においてSNS・TV・まとめサイトで得られる情報、実店舗の店舗スタッフに相談した情報から購入意欲が高まっていく事が多いことが分かりました。
反対に、雑誌を見る、検索をする、といったユーザー自身の能動的なアクションは少ないということです。

また、気になる物があればサイトには訪問しやすいですが、チェックしただけで忘れてしまうこともあるので、そういった場合のリターゲティング施策は重要になりそうです。

当初は能動的に動くペルソナを前提に施策を考えていましたが、この「④」のプロセスを踏むことで、実際には自社が積極的に顧客に情報発信をしていった方がいいということが分かりました。

Web広告への活かし方

前章で作成したカスタマージャーニーマップから浮き彫りになった施策の課題を洗い出し、具体的な対策を考えてみました。

■認知
【課題】
一般ユーザーの投稿などSNSでの認知が多かったが、自社からの情報発信が少なかった。
【対策】
自社アカウントの投稿を増やすことで、SNS経由からの流入を増やすよう目標を立てる。
また今後SNS流入が増え、SNS経由からの流入はコンバージョンに結び付いているかを正しく把握するため、計測ツールを導入する。

■購入
【課題】
キャンペーンがあればECサイトからの購入が増えそうだが、認知がされていなかった。
【対策】
ダイナミックリターゲティングを実施するのとは別で、スタティックリターゲティングを行い、新たにキャンペーン告知バナーを流すことで、既存ユーザーにECサイトで買うメリットを伝える。

■継続・利用
【課題】
直近購入したユーザーでも新しいアイテムが出れば積極的に購入する事がわかったが、そのユーザーへのリーチ・レコメンドをする事が出来ていなかった。
【対策】
今までは直近でコンバージョンしたユーザーはすぐに購入しないだろうと考えて、リターゲティング広告を実施していなかったが、そういったユーザーへも積極的に配信を強化する。
定期的にメルマガを送ることで、常に新しいアイテムの情報を発信し続ける。
またサイトに訪れたユーザーにはプッシュ通知などでEC限定のキャンペーンの存在を教え、購入意欲をかきたてる。

上述してきた施策について、絶対に正解である、というわけではありません。
効果を見ながら施策もカスタマージャーニーマップも常に改善していくことが重要です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
カスタマージャーニーマップは顧客が購入に至るまでの間にどう考え、自社サービスとどのように接点を持ったかを表しています。

作成手順について、まずはペルソナを想定し自社で思い描いた動き方で作成をしてみます。
そして可能であれば想定したペルソナに近い人の調査を行い、カスタマージャーニーマップを修正しましょう。
それを元に、常に顧客目線に寄り添った施策を考えることが可能となります。

今回ご紹介したフレームワークを使えば意外と簡単にカスタマージャーニーマップは作れますので、ぜひ一度作成してみて、現在の施策や顧客のことについて考えてみてください。


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恩田 貴大

新卒入社。A8事業部で営業に従事し nex8事業部ミッションの『「よくぞ、出してくれた!」なんて言われる広告を』に惹かれて、やってきました。 尊敬する監督は落合博満。

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