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O2OサービスでWebマーケ担当と営業担当のコミュニケーション不足が招く悲劇と解決策


こんにちは。nex8事業部の吉山です。
以前にもマーケティング担当の仕事内容に関してお話しましたが、今回はO2OサービスのWebマーケティング担当者の方に向けて、営業担当とのコミュニケーションの必要性とそのポイントをお話していきます。

この2つの部署は距離が近いので、うまく手を組んでいかないと亀裂が入りやすく、最終目標まで辿りつけなくなってしまうことが出てきてしまいます。
よくある失敗例をもとに、具体的な解決案について考えていきましょう。

一部署で完結しないO2Oマーケティング

今回のお話は、Web上で取引が完結しないO2Oサービスを前提にご説明していきます。
具体的には車の購入のようにユーザーがWeb上で来店予約をして、実際に来店した時に金銭が発生するといったサービスを扱うWebマーケティング担当の方を対象としています。

前回の私の記事では、Webマーケティング担当はWebという手段を使って売上を増やす、会員数を増やすなど、「目標」に掲げる地点までの流れを作るのが仕事だとお伝えしました。
目標を具体的に数値化したものがKGI(Key Goal Indicator)で、そのKGIを達成するために実際どんなことをすればよいか、分解して考えた時に達成すべき数値目標をKPIといいます。
こちらについては前回の記事を参照してみてください。

O2Oサービスでは、ユーザーがWebで申し込みや問い合わせをした後、実店舗へ流れていきコンバージョンすることが求められます。
つまり会社として最終目的、例えば売上を上げる、という目的に対して、2つの部署がかかわっている、という状況です。

先ほどの車の例でいうならば、Webマーケティングの部署では、Webサイトから来店予約をしてもらうのが目標(KGI)となるので、KPIは流入数や来店予約率になります。
それに対し、実店舗の営業担当は、最終的にどれだけ売り上げたかがKGIとなることが多いので、KPIは来店後の引き上げ率や売上となるわけです。
こういった場合によくあるのが、Webマーケティング担当者と営業担当の間でしっかりとした意思疎通ができておらず2つの部署の仲が悪くなり、会社全体としての目標達成が叶わなくなってしまうことです。

では具体的な例を次の章で見ていきましょう。

上手く行かなかったのはWebマーケvs営業どっちのせい?

あるエステ店でのことです。
この企業では秋冬が閑散期となるので、売上の底上げをするべく新規顧客獲得の集客施策を行うことになりました。
そこで会社全体で「毎月30人、新規会員登録をしてもらう」という目標を掲げました。
具体的には期間限定の「初回無料エステ体験」のキャンペーンを実施し、それをフックに来店と新規会員登録を促そうと考えたのです。
この時ユーザーの動線はざっくりと、【Webサイト流入→Webでお試し体験を予約→実際に来店→会員登録】という流れになります。

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Webマーケティング担当が広告施策の実施やキャンペーンページの設計・運用を行うことで新規ユーザーを呼び込み、Web予約まで誘導し、その後は営業担当へバトンタッチして、実店舗に来店したユーザーへ対面営業して会員になってもらう、という流れですね。

この施策を1か月やってみた結果、新規会員登録数は「10人」と大幅な未達でした。

さて、ここからが本題です。
未達であった場合、当たり前ですがなぜ未達となってしまったのか、原因をしっかりと探さないと今後もずっと達成できないかもしれません。
この原因究明もWebマーケティング担当の大切な仕事になるのです。

プロモーションを段階ごとに見て原因究明をしてみよう

今回の例ではユーザーの動線から未達となった原因が大きく3つ考えられます。

① Web予約数×
② Web予約数○→来店数×
③ Web予約数○→来店数○→会員登録数×

そもそも今回、Webマーケティング担当はWeb予約の目標数(Webマーケティング担当のKGI)を決める際、前回行ったキャンペーンの結果から目標を逆算して割り出していました。

試算では、最終的に30人の新規会員登録者を獲得する(会社としてのKGI)には、60人来店が必要(来店者の半分が会員になる想定)で、そのためにはまず120人Web予約が必要(Web予約数の半分が来店する想定)でした。
では、この計算を元に、先ほどの未達理由3つについて考えていきましょう。

① Web予約数が×の場合
これはWebからの予約数が目標の120人に達していなかった場合で、Webマーケティング担当のKGIが未達ということになります。
広告宣伝を強めることでの流入数の増加、またはサイト上での予約をより促しやすくする必要があるでしょう。

② Web予約数○→来店数が×の場合
120人のWeb予約はあったのに、実際に来店した人数が60人以下、40人程度だったというような場合です。
これでは仮にこの後の会員登録率は想定どおり50%だったとしても未達となってしまいますね。

これはその都度、Webマーケティング担当と営業担当が来店人数の確認を取り合い想定よりも今回の来店率が悪いことを早期に共有できていれば、その時点で予約数を増やす為の施策を実行できたはずです。
部署間での情報共有をしっかりしていれば解決することが出来そうですね。

③ Web予約数○→来店数○→会員登録数が×の場合
Webからの予約数も十分で来店も想定通り50%は来ている、それなのに会員登録につながらなかった、という場合です。
これは営業のKGIが未達(営業のせいだ)と考えるWebマーケティング担当さんは多いのではないでしょうか。
一見営業担当の力不足で目標達成できなかったようにも見えますが、目標の畑が全く違うから相手の責任だと考えていては、本来改善できるものも改善できなくなってしまいます。
なぜ必要数が来店しているのに、会員登録まで至っていないのか。
もちろん営業力不足という可能性もありますが、この時も営業担当と密なコミュニケーションを取ることで別の要因が見えてくる場合があります。

営業担当とのコミュニケーションはこう活かそう

もしこのままお互いが情報の共有をしないと下のイラストのようになってしまい、一向に関係性は良くなりませんし、目標達成も難しいでしょう。

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ですが営業は現場のプロであり、どういったユーザーが会員登録してくれやすいかしっかり分かっています。
ここで今回のキャンペーンで来店したユーザーについて実際の現場にいる営業担当に聞いてみると、解決の糸口が見えてきました。

営業によると、会員になりやすいのは「30代~40代の働いている女性」だということでした。
このユーザーであれば半数の50%は会員になってくれているという実績もあり、前回のキャンペーンではここがきちんと押さえられていました。
Webマーケティング担当は数字だけで判断し、今回の試算をしてしまっていたのです。

さらに営業担当からしっかり話を聞いてみると、実は今回来店したユーザーは「無料体験」というキャンペーンにつられた若い女性ばかりだったというのです。
前回成功したキャンペーンよりさらに獲得数を伸ばす目的で企画した、最初のWeb予約数を増やすためのフックである無料体験がコンバージョン率を下げていたのです。
必要数と考えていた60人の来店のうち、ターゲットとしている30代以降のユーザーは20人でした。
その為、会員登録に結びついたユーザーは10人という結果になってしまったのです。
つまり今回は、「対象としたいユーザーを集められていなかったこと」が目標未達成の原因だったのです。

ここで重要になるのが、それぞれの目標だけを達成することにこだわるのではなく、最終目標である「新規会員30人」を達成するために、どういったユーザーを連れてくることが出来ればいいか、そのために何をすればよいかを、Webマーケティング担当と営業担当でしっかりとペルソナやカスタマージャーニーを作り共有しておくことです。

そうすることで、Webマーケティング担当は「せっかく目標人数連れてきたのに営業のせいで達成しなかったじゃないか」とか営業担当も「全然優良な顧客を連れてこないWebマーケティング担当はだめだな」といった内部でのもめごとが軽減でき、課題がどこにあったかを見つけやすくなります。

Webマーケティング担当と営業担当、それぞれお互いの土俵で一番詳しいのはその土俵にいる人なんですから、目標達成に向けてちゃんと情報を共有していけるといいですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
このようにWebマーケティング担当、営業担当とお互いに常々ちゃんと必要な情報や意見の共有をしていないと、本当の原因を見つけられず、永遠に目標達成出来ない、なんてことも起こり得ます。
今一度、目標達成できていない原因がどこにあるのか、目の前の数字と共に、営業担当とのコミュニケーションを通して確認してみてください。


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吉山 桃子

nex8事業部営業の吉山です。入社前は映画を撮ったり、お酒を飲んだりしていました。入社後もお酒を飲んでいます。お客様に喜んでもらい、うまい酒が飲めるよう日々精進いたします!