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行動経済学に学ぶ~人の心理を揺さぶる魅力的な販促方法とは~

こんにちは、nex8事業部の脇本です。 人が行動を起こす時には、様々な心理的法則や原理がはたらいているのですが、こういった人の行動心理を理解してプロモーションに活用することで、相手に心地よく商品購入等を促すことができるのです。 今回の記事では、より有効なマーケティング施策実施のための「人の行動心理」と、「具体例」をご紹介していきます。 是非ご覧ください。 人の心理に働きかける効果とは 人の行動心理とは、どんなものがあるのでしょうか。 有名なものとして〈フレーミング効果〉という事象があります。 まずは簡単な例を挙げてみましょう。 Aさん:あの店のコーヒーは、すごく美味しいけど値段は高い Bさん:あの店のコーヒーは、値段は高いけどすごく美味しい さて、あなたはどう感じましたか? Bさんが伝えるお店の方が、Aさんよりも良い情報に聞こえませんか? ではもう1つ。 A:ゲームに参加すれば100人中10人に賞金が出ます B:ゲームに参加しても100人中90人は何ももらえません こちらはどうでしょうか。 言っていることは同じですが、今度はAの方が印象よく聞こえますよね。 フレーミング効果とは、「同じ現象や物事でも伝え方や切り取り方によって、相手の受ける印象が異なる」という効果を指します。 最初の例のBでは、「値段は高いかもしれないけどすごく美味しい」のであれば、ちょっと買ってみようかな、と思わせることができています。 2つ目の例は、Aの方が「ポジティブに伝えているのでゲームへ参加してみようかな」という気になりますよね。 このように伝え方1つで、人は「感じ方やそれに対して起こす行動が変わってくる」のです。 マーケティングに活かせる心理効果7選 上述したような人の行動に関する心理学や効果は様々あります。 ここでは、マーケティングにおいて役立つ効果と、その使い方についてご紹介していきますね。 アンカリング効果~下げ幅判ると心躍りがち~ 「最初に提示された数字やものを基準として捉え、後から入る情報の捉え方に影響を与える効果」のことです。 ●具体例 A:「セール!1,000円」 B:「セール!3,000円→1,000円」 「セール!1,000円」と書かれたAと、「セール!3,000円→1,000円」と書かれたBでは、ただ1,000円と書かれたものよりも、3,000円から安くなったと表記されたBの方が、よりお得に感じませんか? 人は得だと感じれば購入意欲が湧くものです。 自社商品をよりお得だと感じてもらうために、より高い数字を先に表記したり、お得感を出すように強調することが大切です。 希少性の法則~残り1つだと買いがち~ 希少性の法則とは、「数が限定されているものほど価値が高いと感じる心理効果」のことです。 ●具体例 ・「本日限定キャンペーン!」 ・「あと○個」 ・「キャンペーン終了まであと○時間」 「本日限定キャンペーン!」と掲げている店があれば、ちょっと入ってみようかなという気になりませんか? 数量限定という文言を使ったり、「あと○個」や「キャンペーン終了まであと○時間」というように、今しか無いものという希少価値を付与することで、効果的な印象を与えられるでしょう。 バンドワゴン効果~世の風潮に感化されがち~ 人は流行している物や話題になった事柄に対して、「興味の無い事であっても関心を持ちやすい傾向」があります。 これは、「他人と同じ行動を起こすことで安心感を得る」という心理から起こる現象です。 「行列ができているんだから、きっといいお店に違いない!」という心理も、このバンドワゴン効果です。 ●具体例 ・「一番人気なのはこの色です」 ・「流行の○○」 ・「人気No.1」 同じ型でも色違いの商品があった場合、「一番人気なのはこの色です」と言われれば、その色の商品が良く見えたりしませんか? 他にも「流行の○○」や「人気No.1」など、皆に支持されているというような文言を商品の説明に使用することで、効果的にプロモーションすることができます。 返報性の原理~奉仕の精神返しがち~ 「誰かから何かをしてもらったら、お返しに何かをしてあげないといけないと考える心理現象」のことです。 ●具体例 ・お店の方から親切に接客されると「何かを購入してお店を出なければいけない」と感じる ・無料お試しセット これは私がよく感じることなのですが、閉店間際のお店に入って商品を探したり、店員さんに説明してもらったりすると、「必ず何かを購入してお店を出なければいけない」と感じてしまいます。 「せっかく時間を使ってくれて接客してくれたのだから、買わないと申し訳ない」という感覚になるからですね。 他にも、化粧品を買うときによく見る「無料お試しセット」も、この返報性の原理がはたらきます。 「無料でこれだけのものをくれたのだから、定期購入しようかなという気になってもらう」というわけです。 ザイオンス効果~しばしば聞くこと信頼しがち~ 人は接触する回数が多い程、その人や物に関心を持ちやすくなります。 「単純接触効果」とも言います。 ●具体例 ・口コミやテレビCMでよく見かけるブランドの商品を購入する あなたがメガネを購入しようと考えた時、口コミやテレビCMなどでA社の名前がよく出てきたのなら、「まずはA社のお店に行ってみようかな」と思いませんか? メルマガや広告配信サービスであれば、リターゲティング広告などを使って、定期的にアプローチをし、接触回数を増やすことで、認知度や商品の関心度の向上をしていけるのです。 ディドロ効果~同系列を揃えがち~ 「これまでの基準よりも良質な価値のものを所有した時、その価値に合わせて関連するものを統一させたいと考える心理現象」のことを指します。 ●具体例 ・アンティーク調のテーブルを購入した後、他の家具も同じテイストで揃えたくなる アンティーク調のテーブルを購入したら、室内に置く棚なども同じテイストで揃えたいと思う心理が「ディドロ効果」にあたります。 また、「揃えたい」という願望もディドロ効果にあたるので、ECサイト上での「商品のセット売り」や、「同レーベルのシリーズ紹介」など、掲載方法に工夫をすることが効果的でしょう。 また、購入した商品と関連した商品をおすすめする「レコメンド機能」も有効なプロモーションになりえます。 ウィンザー効果~他人の意見刺さりがち~ ウィンザー効果とは、「人から直接伝わる言葉よりも、第三者を介して伝わる言葉の方が信じやすくなるという心理」のことをいいます。 ●具体例 ・口コミやレビュー記事を見てから商品を購入する 商品購入の際、レビュー記事や口コミサイトを見てから比較検討する方も多いのではないでしょうか。 販売側ではなく、同じように買った人の意見であれば、この「ウィンザー効果」により、信ぴょう性を高めることができます。 第三者目線での訴求が出来る「アフィリエイト広告(リンク)」や、「実際に商品を買った人の声をサイト上に記載する」などして、しっかりと商品の魅力を訴求していくことが重要になりますね。 まとめ いかがでしたでしょうか。 「あ~そんなことあるある」と納得いただけるものはありましたか? 人の心理というものは案外単純で、ある事柄に対して一定の働きを見せることが多いのです。 もちろん人それぞれの性格もありますが、潜在意識の元で共通の感性を持つんですね。 この記事が貴社マーケティング施策のお役に立つと幸いです。

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【マインドフロー】7つの関門を突破して売れ続けるECサイトをつくる

こんにちは、nex8事業部の脇本です。 今回は顧客が物を購入するまでの心の動きを表す「マインドフロー」について。 この記事では、顧客の目線に立った具体例も交えてご説明します。 顧客視点に立つことで、今まで当たり前だと思っていた事柄の理由や根拠が見えてくるかもしれません。 マインドフローとは マインドフローとは、マーケティングコンサルタントの佐藤義典氏が提唱したもので、顧客が物を購入するまでの「心の流れ」のことを指します。 顧客が何かを購入したいと考えた時、どのような事を考え、どのような心の変化が現れるのかを具体的に分解し、それぞれの心のフェーズを分析することで、売り手側は自社にとっての必要点・不足点の検出など、売上向上に繋がるための課題を落とし込むことができるのです。 マインドフローで提唱されている、顧客が購買に至るまでの心理分析には、以下の7つの過程があります。 ①認知→ ②興味→ ③行動→ ④比較→ ⑤購買→ ⑥利用→ ⑦愛情 このように、最初は商品を知ってもらうことから始まります。 そして、商品の購入を経て最終的には商品に愛情をもってもらうこと、つまりリピーターになってもらうまでの過程を段階別に表しています。 同じ購買行動を表す言葉としてAISAS(アイサス)が有名で、これは ①認知(Attention)→ ②興味(Interest)→ ③検索(Search)→ ④行動(Action)→

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ネイティブアド~コンテンツに馴染む広告とは~

こんにちは、nex8事業部の脇本です。 今回、私からお話しさせていただくのはネイティブアドについて。 ネット広告の中で一般的になってきたこの配信方法について、あらためて概要や将来性についてまとめてみましたのでご紹介していきます。 ぜひご覧ください。 ネイティブアドってなに? ネイティブアドとは JIAA(一般社団法人インターネット広告推進協議会)は2015年の3月にネイティブアドを下記のように定義しています。 “デザイン、内容、フォーマットが、媒体社が編集する記事・コンテンツの形式や提供するサービスの機能と同様でそれらと一体化しており、ユーザーの情報利用体験を妨げない広告を指す。“ 一言でいえばネイティブアドは「読者のことを考えた広告」です。 ニュースサイトやSNSなどのサイト内のコンテンツやデザインと一体化したような形式で表示される広告のことを指します。 実際にネイティブアドがどのように掲載されるか見てみましょう。 枠内がネイティブアドです。 オーガニックコンテンツと違和感なくマッチしていることが分かりますね。 同じネット広告の代表的なものとしてバナー広告があります。 ネット広告が浸透した今では、どのサイトを見てもバナー広告を目にする機会が増えたと思います。 そのため、一目で「広告」とわかるものにユーザーが慣れてしまい、興味関心を示さなくなってきてしまうなど、その効果は年々弱まってきているそうです。 そんなバナー広告に代わり登場したのがネイティブアドです。 ネイティブアドはサイト内のコンテンツと同様の形式で掲載されるので、サイトとの親和性や広告視認性が高く、自然で違和感なくユーザーに情報を提供することができる広告手法だと言えるでしょう。 また、サイトに馴染むことを目的としていない従来のバナー広告に対して、広告が目立って邪魔に感じてしまったりと、ネガティブな印象を持っているユーザーにとっては、サイト内のコンテンツに馴染むことでその嫌悪感を緩和させることも可能なのです。 6つの種類 ネイティブアドは現在、形式や表示のされ方によって6つの種類に分かれています。 ここではそれぞれの特性をご紹介していきますね。 (出典元:IABネイティブアド・プレイブック) ① インフィード型 サイト内の通常コンテンツと同じような形式で配置されるのが特徴で、最もバリエーションが豊富な型といわれています。 コンテンツフィードと呼ばれるニュースサイト内のコンテンツと同じような形式で掲載されるものや、ソーシャルフィードと呼ばれる、SNS上に企業が投稿したものなどがあります。 最初に例示したものはこのインフィード型に該当します。 (例)Facebook、Twitter、ニュースサイトなど ② ペイドサーチ型 ペイドサーチ型はいわゆるリスティング広告のことです。 ユーザーの検索した内容に連動し、検索結果の上部に表示される広告のことで、広告である旨を明示しているものがネイティブアドのペイドサーチ型となります。 検索エンジンをよく利用される方は、頻繁に目にしているのではないでしょうか。 (例)Yahoo、Google ③ レコメンドウィジェット型 サイト内に「関連」や「おすすめ」といった形式で表示されるネイティブアドのことで、フィード内でコンテンツと違和感なく並んでいることが多いです。 (例)Youtube ④ プロモートリスティング型 インフィード型と同様でオーガニックコンテンツ内に表示されるネイティブアドです。 インフィード型と異なる点として、掲載媒体が限定されるということが挙げられます。例えばAmazonではAmazonに出品している商品のみ、食べログであれば飲食店情報のみなど、サイトの特性と適合する広告でなければ掲載ができません。 (例)Amazon、食べログ、ぐるなび、楽天 ⑤ ネイティブ要素を持つインアド型 これまでに紹介してきた型とは異なり、バナー広告のようにオーガニックコンテンツとは切り離された広告枠に掲載されるもので、デザインの親和性ではなく、サイトのコンテンツ内容との親和性が高いのがこのネイティブアドです。 (例)クックパッド ⑥ カスタム型 上記5種類のどれにも属さないユニークなものを指します。 例えば、皆さんも普段よく目にしているLINEのスポンサードスタンプはこのカスタム型に当てはまります。 各広告掲載媒体の特徴に合わせてオリジナルデザインされた広告形式は、総じてカスタム型に分類されます。 (例)LINE 以上がネイティブアドの広告フォーマット6種類になりますが、ネイティブアドにはこのフォーマットだけでなく、デザインや広告の挙動、掲載箇所などを定めた「ネイティブアドの条件」があり、これらを満たしていないと本来はネイティブアドと呼べません。 条件について「ネイティブアド・プレイブック」に記載がありますので参照してみてください。 今後の展開 ネイティブアドの抱える課題と解決方法 ここまででネイティブアドの特徴や種類についてお伝えしてきましたが、先ほど見て頂いたように、ネイティブアドはサイト内コンテンツに自然と溶け込んでいるため、一見するとどれが広告なのか、分からないかもしれません。 本来のコンテンツだったのか、それともネイティブアドであったのかが分からず、クリックをしてしまうこともあります。 ここで「騙された!まさか広告だったなんて!」と感じてしまうユーザーもいるかもしれませんね。 このような問題を防ぐため、上述した「ネイティブアドの条件」においても、ネイティブアドは広告であることを明示する「広告」「AD」「PR」等の文言を広告枠内に表記することが義務づけられています。 また、こういったネイティブアドの課題を軽減、解決するために、メディア側は表示する広告のジャンルをきちんと選別して掲載するなど、自サイトに訪問するユーザーにとって有意義な情報を提供できるよう試行錯誤が必要です。 ガイドラインをしっかりと守った上で掲載し、メディアの外観を損ねず、見た時のストレスを感じさせずに情報提供ができれば、ネイティブアドに騙されたと感じるユーザーも少なくなるかもしれません。 ネイティブアドの成長性 さて、ネイティブアドは今後どのような歩みを進めていくのでしょうか。 前述したように、これまでのバナー広告ではユーザーの関心度が低迷傾向にあるので、ストレスフリー且つユーザーの興味関心を湧き立たせることのできるネイティブアドを利用する企業は、さらに増えていくでしょう。 2017年2月にサイバーエージェント社とデジタルインファクト社が、ネイティブアドの中でも最も多く使われているインフィード型広告についての調査結果を発表しています。 Copyright © CyberAgent, Inc.

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まるで実演販売!注目必須なライブコマースの魅力に迫る。

こんにちは、nex8事業部の脇本です。 9月5日に俳優の山田孝之さんが取締役CIO(Chief Innovation Officer)に就任し、トランス・コスモス株式会社の取締役CMO佐藤俊介さんと共にミーアンドスターズ株式会社を設立したというニュースがありました。 http://www.trans-cosmos.co.jp/company/news/170905.html このミーアンドスターズ社が手掛けるのが「ライブコマース」というサービスです。 日本でも最近耳にするようになってきたこのライブコマースですが、一体どういったものなんでしょうか。 今回はEC市場における新しいビジネスモデルとなる、ライブコマースについて調査してみました。 是非ご覧ください。 ライブコマース(動画コマース)とは ライブコマースの特徴 近年、FacebookやYouTube、InstagramなどのSNSで、動画の投稿や動画広告を目にする機会が増えてきました。 また一部サービスでは、使用方法をインターネットで検索すると、その使用手順を動画で案内してくれるものもあります。 このように様々な動画コンテンツが発展し始めている中で、「ライブコマース」というサービスが日本でも見られるようになってきました。 ライブコマースとは、Webサイトまたはアプリ内で、リアルタイムに動画配信をしながら商品販売が行えるサービスです。 新しいECのあり方ということで最近注目され始めてきています。 商品の販売や紹介を行うのは、日本では主に芸能人やSNSでフォロワーが多い一般女性など、情報発信において消費者に影響を与えるいわゆるインフルエンサーが起用されています。 インフルエンサーが紹介を行うことで、元々のファンが動画視聴をしたり、同じ商品を買いたいと思ったユーザーが購入をしたりということが発生するのです。 またリアルタイムでの動画配信なので、動画に出演している紹介者と動画を視聴している消費者でコメントのやりとりができるのも特徴です。 場所を選ばない実演販売のようなイメージでしょうか。 商品を販売する企業側は、消費者に商品を購入してもらうことが目的となります。 ライブコマースは、購入までの過程として商品の認知や信頼性の向上等を、商品の紹介者に代わりに行ってもらうことで、スムーズに購入を促す事の出来るサービスと考えられますね。 ライブコマース実施のメリット ライブコマースのメリットは、リアルタイムに第三者に解説してもらえることで、商品への関心度や信頼度を高めることが出来る点です。 例えば、ファッションECサイトで服を購入する場合、商品の画像と説明文を見てどういうサイズ感でどういった生地なのかを見ると思いますが、そこでイメージしづらいものは購入をためらってしまうこともありますよね。 逆に、商品をイメージしてから買ったけど届いてみたらちょっと思っていたのと違った、と思う事もしばしばあります(これは私の経験談です・・)。 そういったリスクを解消できるのがライブコマースです。 動画配信によって、文字や画像だけでは伝わらない実際の着丈や生地感などを確認することができ、さらに紹介者と消費者間でコメントのやりとりもできるので、より具体的に商品を知ることが出来るのです。 これにより、消費者の意欲を高め購入に繋げやすくする効果があります。 もう1つ、自社商品のブランディング意識が高い企業にとっても利用価値があるでしょう。 自社商品のイメージに合った芸能人を起用することで、テレビCMに近いブランディング施策にもなりえます。 先駆的な中国のライブコマース動向 ライブコマースの先駆者といっても過言ではないのが中国です。 中国では2015年くらいからライブ配信が劇的に流行しました。 その時はゲームの実況中継が流行っていましたが、そこからEC業界にもライブ配信が取り入れられるようになっています。 有名なのが中国のECサイトである淘宝(タオバオ)です。 それまではライブ配信を通じてECサイトに遷移・誘導をさせていたのですが、動画配信を見ながら購入が出来る、ライブコマース専用のプラットフォームを導入しています。 中国においてライブコマースが発展した要因の1つとして、偽造商品が多く流通していたことも挙げられるでしょう。 先ほどメリットで述べましたが、動画によって商品をしっかり確認することができ、リアルタイムでコメントのやりとりができるので、商品に対しての信頼性が上がり安心して購入することができるのです。 そんな背景もあり、中国のECサイトである淘宝(タオバオ)では、ライブコマースによって年間の売上が数億円にも上った商品もあるそうです。 ライブ配信の進化に長けた中国では、今後もECサイト業界におけるライブコマースが大きく伸長することが予想されます。 日本におけるライブコマース では現在日本ではどのような企業がどのようなライブコマースサービスを提供しているのでしょうか。 代表的なものをご紹介していきます。 ■Live Shop! 株式会社Candeeが運営する「Live Shop!」は、ソーシャルライブコマースアプリとして2017年の6月より提供開始しました。 商材と相性の良いモデルなどをインフルエンサーとして起用し、ファッションアイテムやコスメ用品などの紹介・販売をメインとしてサービスの展開をしています。 また、視聴者アンケートや抽選販売など、リアルタイムで楽しめる参加型企画を構え、視聴者拡大の為の施策も取り組まれているようです。 ■メルカリ 株式会社メルカリが運営するフリマアプリ「メルカリ」は、2017年の7月にライブコマース機能を持つ「メルカリチャンネル」をリリースしています。 リリース直後には、まずはどういったものか分かってもらうという意味合いもあり、若い層から人気のある芸能人を起用し、ライブ配信を行っていましたが、基本的には個人間で動画のやり取りをして商品売買が行われていくようです。 現在ライブ配信機能を利用して出品できるのは一部のユーザーに限定しているようですが、今後対象ユーザーの拡大も予定しているようです。 どのサービスでもライブ配信の時間は大体夜の9~10時台と定めています。 一般的には夕食を終え部屋でゆっくりしている時間帯であり、TV感覚の気軽な気持ちでライブ配信を視聴してもらうのに適しているためだと考えられますね。 また上記で紹介したアプリの他にも、DeNAがフリマアプリ「Laffy」の提供を開始したり、冒頭でお伝えした、山田孝之さんがCIOを務めるミーアンドスターズ社のECプラットフォーム「me&stars」は有名人とのプレミアムな体験(例えば有名サッカー選手とのPK対決をする権利や有名人と食事をする権利など)をライブコマースで販売するという、これまでとは少し趣向のことなるECサービスの展開もされています。 ライブコマース機能を持つアプリやサービスは今年からかなり活発になってきているので、中国のみならず、今後の日本においても大きな盛り上がりを見せるのではないでしょうか。 まとめ いかがでしたでしょうか? 現代に欠かせないSNSサービスよりもエンタメ性が強化されたライブコマースは、TVやYouTubeのような面白さと情報収集や商品購入が同時並行で行える手軽さで、日本でも今後どんどんと認知や活用が進んでいくと思われます。 中国や日本の企業だけではなく、Amazonが運営する動画ストリーミングサービス「トゥイッチ・インタラクティブ」においても、ゲーム実況者やシェフをインフルエンサーとして、Amazonを通じて商品の購入を促すという取り組みについて発表をしています。 ライブコマースはインフルエンサーによって商品の売り込みが加わることで、より商品認知や販売促進にも繋がるのではないかと期待でき、これまでにないマーケティング施策として成長しそうです。 今回は、今後の動向に注目したい新サービス、ライブコマースについてお話しました。 この記事が、皆さんの知見の1つになりますと幸いです。

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アップセルで納得、クロスセルに満足!ECサイトで顧客単価を上げる2つの販促法

こんにちは。nex8事業部の脇本です。 突然ですが私、この間カメラを買いに家電量販店に行きました。 当初はカメラだけを購入しようと思っていたけれども、最終的にはカメラとその周辺機器、さらにはレンズも入るカメラケースまでセットで購入してしまいました。 とても満足していますが、冷静に思い返せばもともと買おうと思っていたものではないのに、なぜ私はそのような行動を取ったのか。 そこにはアップセルとクロスセルという販売方法が関係しています。 今回はその2つについてご紹介します。 是非、ご覧ください。 アップセルとクロスセルとは アップセル、クロスセルという言葉をご存知でしょうか? より有益に売上を上げていくため、現在様々な企業で取り組まれている販促法です。 それぞれを具体的に説明していきます。 まずアップセルは、購入している又は購入検討している商品よりも同系統でグレードの高い商品を薦める販売活動のことをいいます。 先ほどの、私がカメラを購入した件を例に挙げて考えてみます。 今回私が購入したカメラは最新機種なのですが、実はもともと私が購入を考えていた機種はこの旧モデルでした。 新機種は性能については旧モデルとほぼ同じものでしたが、より女性向けにデザインされていたんです。 3万円程高くなったのですが、新デザインを推され(私自身も気に入ってしまったので)、結局、新機種を購入したのでした。 まさに、アップセルですね。 顧客単価を、購入する商品の価格を増やすことで上げることが出来ています。 次にクロスセルですが、これは購入している又は購入検討している商品に、他の商品も併せて購入してもらう販促法のことをいいます。 こちらも私の実体験を挙げてみると、カメラ本体の購入を決定した際、販売員から割引やポイントも付与されるので、周辺機器などの関連商品を併せて購入するのがお得だと薦められました。 確かに必要になりますし、この際だから、と思いレンズカバーや小物類などを購入したのです。(もちろん満足しています。) これが、クロスセルですね。 こちらは購入単価を、購入点数を増やす事で上げることが出来ています。 アップセルとクロスセルは、どちらも顧客1人あたりの購入金額を向上させるための方法です。 これらの販売手法を用いる事で、消費者により多くの商品を利用してもらうことが可能となり、リピートにも繋げていくことで、今後のさらなる売上向上を期待することができますね。 顧客単価を上げるには アップセルとクロスセルを実施する際、注意しなければならないことがあります。 それは、顧客自身に買いたいと思ってもらわなければ、ただの強制的な営業トークになりかねないということです。 それでは、アップセルとクロスセルをいつどのように実施すれば、顧客に不快感を与えることなく商品購入を促す事が出来るでしょうか。 様々な企業やサービスで色々な考え方が存在しますが、 ■タイミング ■満足感 これらを満たす事が重要であるということが良く言われています。 これは消費者として思い返しても確かにそうだなと感じます。 この2つを上手くクリアしていると感じたコンビニの販促方法を紹介します。 コンビニのレジ前でくじ引きが出来ることがありますよね。 期間限定で700円以上商品を購入すると、くじ引きができる対象となり、コラボ商品やグッズが当選するというものです。 コンビニの客単価は大体600円前後だと言われています。 つまり700円以上の購入金額とするには、多くの人がもう1商品を追加して買わなければならないのです。 ここで大事になるのがタイミングです。 くじ引きはレジ前にあるので顧客は購入直前で、くじ引きをするためにはあと少し金額が足りない、ということに気付きます。 そしてこの購入直前というのは、「ついで買い」が最も多くなる瞬間でもあります。 そのため、少し量の多い飲み物に変えたり(アップセル)、違うお菓子を買ったり(クロスセル)しやすいのです。 この時顧客は、少し多く支払いはするのですが、くじが引けているので満足感は得られています。 私がカメラを買った時もですが、結果的に満足し、購入したことに対して納得が出来ているのです。 ユーザーの心理を正確に捉えて、商品を薦めることが非常に重要になってくるのですね。 ECサイトにおけるアップセル・クロスセルの販促例 先ほどまでは実店舗を例にアップセルとクロスセルを考えてきましたが、ではECサイトの場合はどのような手法があるのでしょうか。 アップセルを促す場合 ECサイトでアップセルを行う際には次の2つの方法が考えられます。 ①:定期コース(リピート商品)への誘導 ②:商品の販売パターンを増やして掲載する ①は、健康食品などでよく見られるもので、単品商品を購入している又は購入しようと検討していた消費者を定期コースへ転向させるものです。 単品で購入することができる商品でも、「定期コースの申し込みで初回半額」など消費者がお得に思えるサービスを実施することで消費者を呼び込み、売上増に繋がる継続購入を促すことが可能でしょう。 ②は、単一商品でバリエーションを増やし、低額~高額までの数パターンを用意するというものです。 例えば1週間お試し用のコスメ商品が1つ300円、同商品の約1ヶ月使用分が1つ1000円で販売されていた場合、商品価格は上がるけれども内容量などがアップグレードしていれば、無理のない範囲でどうせならよりお得に商品を購入したいと考える消費者も多いでしょう。 また、実際の消費者心理として、低・中・高の3段階の商品を用意していた時、消費者は中の商品を購入しようとする心理が働くので、1つの商品でもラインナップを増やすことで売上増加に繋がる施策となり得そうですね。 クロスセルを促す場合 ではクロスセルの場合はどうでしょうか。 こちらも2種類の方法を考えてみましょう。 ①:○○円以上で送料無料などの特典付与をする ②:関連するオススメ商品を掲載する ①は、例えば5000円以上の購入で送料無料やノベルティプレゼントなど、消費者がお得に感じられる特典を付与する方法です。 もともと買う予定がなかったけど、もう少し購入すれば特典を得られるという心理がはたらくので顧客単価を上げた購入を促す事が出来ます。 ②は、ユーザーが見た商品とは別の(似ている)関連商品をレコメンドするものです。 「この商品を買った人はこんな商品も買っています」といった文言と共に別商品が表示されているのをよく見ますよね。 購入を検討している商品とセットで購入してもらうための販促方法になります。 またユーザーの見た商品とオススメ商品のバナーを組み合わせて配信するダイナミックリターゲティングもアップセル・クロスセルを促すために有効です。 例えば、見た商品とそれに似た少し値段の高い商品を組み合わせてバナーを配信したり、一緒に購入される商品のバナーを組み合わせて配信したりなどが考えられますね。 ネットの世界では店舗と違い販売員が営業できません。 顧客単価を上げるため、ECサイト上でどうやって見せたらよいか、また広告等を使っての販促活動がとても重要になってきます。 是非、新しいサービスにも前向きに取り組んでいただき、貴社のプロモーションに合った、より良い販促方法を見つけていってくださいね。 まとめ ECサイトに訪れた消費者がそのまま商品購入に至る割合は、約1割程度だといわれています。 その中でいかに顧客単価を高め効率的に売上を伸ばしていくかは難しい課題だと思います。 それを実現するための方法として、今回はアップセル・クロスセルという施策と、ECサイトでの実用例をご紹介しました。 この記事が少しでも皆さんのマーケティング施策のお役に立てば幸いです。

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おや?タグが反応しない!設置方法別:確認するべき点と管理のポイント

こんにちは。nex8事業部の脇本です。 リターゲティング広告をはじめ、様々なネット広告を実施する際にやらなければいけないのが「タグの設置」。 このタグについて、「サイトに設置したものの、うまく反応していないみたい、、、」 という声をしばしばお聞きします。 今回はそんなタグ設置についてのよくある設定ミスや解決策を、簡単にご紹介していければと思います。 ぜひご覧ください。 タグとは タグ設置のお話をする前に、まず「タグ」について簡単に説明していきますね。 タグとは、テキスト形式で記述される、サイト内に貼られる札のようなものです。 ターゲティングを行うのに必要なタグや効果測定を行うコンバージョンタグなど、ネット広告を配信する際に欠かせない存在です。 タグは通常、サイトのコンテンツ上には見えませんが、実は裏側で重要な役割を果たしています。 なお、この記事では主にリターゲティング広告の実施を例にお話ししていきますが、例えばリターゲティング広告を実施する際の、「リターゲティングタグ」は、サイト内に設置しておくと、あなたのサイトに訪れたユーザーに目印を付けることができ、サイトから離脱した後も、あなたのサイトに来たユーザーである、と認識することが出来るようになります。 それを元に、リターゲティング広告を配信し、サイトへの再来訪を促せます。 また、成果測定用の「コンバージョンタグ」を購入ページなどのサイト内の成果地点に設置することで、成果が発生した際にコンバージョンがカウントされ、成果日時や件数などの管理をする事も可能です。 主なネット広告を利用する時のターゲティング配信や効果測定をする為に必要不可欠な存在と言えますね。 タグの役割についてさらに詳しく記載しているブログもありますのでご興味のある方は是非こちらもご覧ください。 ・知らないあなたは損してる!「タグ」と「Cookie」が動かすリターゲティングの仕組み 設定方法別の失敗事例紹介 ではここからはよくある設定ミスと解決策のご紹介をしていきます。 タグの設置方法としては、タグマネージャーを使う方法とサイトに直接タグを設置する(貼る)方法の2種類があるため、2パターンを分けてご説明します。 現在タグ設置でお困りの方、または今後リターゲティングタグの設定をする予定という方は、是非参考にしてみてください。 タグマネージャーの場合 まずはタグマネージャーでの設定でよくある失敗事例です。 タグマネージャーは様々なタグを一元管理できる、とても便利なツールなのですが、細かな設定が多いため慣れるまでは注意が必要です。 今回は代表的なタグマネージャーとして、Googleタグマネージャ(GTM)を例にご説明していきます。 GTM上では「タグの設定」と「トリガーの設定」の大きく2つの段階に分かれています。 その中でよくある設定ミスは下記3つです。 ①:タグの文字列を誤って改行している ②:タグを作動させたいページのURL指定が間違っている ③:「公開」がされていない では実際のタグ設定の流れに沿って1つずつ見ていきましょう。 ①: タグの文字列を誤って改行している まずはタグの設定をしていきます。 「新しいタグの追加」から、タグの設定を選択すると、タグタイプの選択ができます。 GTMでは連携しているサービスもあるので、ID等入力するだけで良いものもありますがここではカスタムHTMLからタグを設定する場合を考えています。 カスタムタグを選択すると上のような画面が出てくるので、タグを貼り付ければ設定完了ですが、この時設置するタグの文字列の途中で変に改行を入れてしまうと、タグが上手く作動しないことがあります。 上がデフォルトのタグなのですが、下ではタグが機能する用語の途中で改行が入ってしまっていますね。 こうなってしまうとタグは正常に機能しなくなることがあります。 タグは基本的には何も変更せずにそのまま張り付けるようにしてください。 ②:タグを作動させたいページのURL指定が間違っている 特定のページ(商品詳細ページやカートページなど)のみでリターゲティングタグを作動させたい場合は、タグの作動条件を決める「トリガーの設定」で行います。 新しいトリガーを作る際はまずトリガーのタイプを選択しますが、基本的にはページの読み込みが開始したタイミングで行う「ページビュー」で設定しましょう。 ただし、ページ構成によっては上手く作動しない場合もあるので、その時は「DOM Ready」または「ウィンドウの読み込み」を試してみて下さい。 トリガーのタイプを選択したら次は「一部のページビュー」を選択します。 ここで一般には、「Page Path」または「Page URL」で条件を指定します。 例えばPCページ(https://www.nex8.net)のみでタグを作動させたいのに、上記のような設定をしてしまうと、スマートフォン用のページ(https://www.nex8.net/sp/)でもタグが作動してしまいます。 他にも商品詳細ページで作動させたいのにTopページが指定されていたりなど、階層違いのページが指定されることもよく起こります。 設置ページを今一度確認し、間違いのないように入力するのはとても重要なことなんです。 ③:「公開」がされていない 上手くタグとトリガーを設定したからといって、それだけではタグは動いてくれません。 「プレビュー」で動作確認をして、「公開」し、本番環境にタグを反映させましょう。 ここをしっかりやっていない方が割といるように思いますので、注意してみてください。 Googleタグマネージャの簡単な設定方法についてのブログもありますのでこちらもぜひ参考にしてみてください。 ・【2017年最新版!】Googleタグマネージャ導入のメリットと使い方 直貼りの場合 サイトを構成しているHTMLソース内に直接タグの設定する方法を直貼りと呼んだりしますが、この直貼りのケースでよくあるものが下記4つです。 ①: タグの文字列を誤って改行している ②: 作動させたいページと違うページにタグを設置している ③: 他のタグがエラーを起こしている ④: 直貼りとタグマネージャーの両方で同じ設定をしている ①はタグマネージャーのケースと共通ですが、まず設置する時に改行をしてしまうことが見受けられるので注意しましょう。 ②の作動させたいページURLについても、どのページにタグを設置するのか間違えてしまっているケースが見られます。 ③はタグの設置自体に問題はないのですが、設置したページにおいて、そのタグよりも上に記述がある他のタグがエラーを起こしていて、読み込まれないというものです。 エラーを起こしているかどうかについて例えばブラウザがChromeであれば、Chromeデベロッパー・ツール(見たいページで右クリックをして「検証」をクリックする、またはWindowsならF12、macならCommand+Option+Iのショートカットキーで開けます。)のConsoleを見ると確認することが出来ます。 そして④ですが、タグマネージャーですでに設定をしているにもかかわらず、直接でもタグを設置してしまうということもあります。 1つの反応に対して2つのタグが動いてしまうため、反応が重複してしまったり、正常に動作しなかったりということも起こりえます。 そうならないために、タグの設置方法は適した1つに絞りましょう。 なお、全ての問題、特にこの④の問題は、自社内で開発するリソースがなく、外注している企業様でよく発生しているように感じます。 タグ設定に関わる人が増えることで、作業の役割分担は出来る一方、どのタグを設置しているのか、成果地点や設定ページがどこなのか等がきちんと共有できず人的ミスが起こりやすいと考えられます。 大前提として、しっかりと管理できる環境を作ることや関わっている人たち全体での共通認識を持つことが重要なことなのではないでしょうか。 おわりに いかがでしたか? タグ設定は広告配信をする上で、一度はみなさんの頭を悩ませるものではないでしょうか。 今回はそんなタグ設定のよくある設定ミスをご紹介しました。 皆さんに今後もスムーズにネット広告を利用していただくために、この記事が少しでもお役に立てましたら幸いです。

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ECに国境はない!日本文化をおもてなしする「越境EC」実態調査

こんにちは。nex8事業部の脇本です。 インターネットを使うことで身近にあるPCや携帯端末からいつでもどこでも気軽にECサイトでお買いものができますね。 最近ではその「どこでも」というのが海外にまで広がってきています。 元々海外の商品は現地に行くか、インポートショップで扱っているものしか買うことが出来ませんでしたが、ECサイトを現地の言葉に合わせたり、通貨を対応させたりすることで、海外から商品を買えるサイトが出てきています。 こういった、海外のユーザーに対して自社の商品をECサイトで販売する「越境EC」について今回は調査してみました。 なおここでは、日本のショップを海外に出店するケースを想定してご紹介していきます。 越境ECとは 先ほども少し触れましたが、越境ECとは、自国で出店しているECサイトを、海外ユーザー向けに対応させて出店することです。 具体的には、多言語対応や支払い方法等の整備をすることで、海外ユーザーが現地からあなたのサイトの商品を買える取引形態のことを指しています。 日本であれば、FROM JAPANやMonotaROなどが代表的な越境ECといえます。 このような越境ECと呼ばれる、インターネット通販サイトを通じた国際的な電子商取引サービスは毎年飛躍を遂げています。 経産省の電子商取引に関する市場調査によると、日本国内のEC全体での市場規模は平成27年には13.8兆円にも上り、また商取引のEC化も共に毎年伸長しています。 そして越境EC市場でも、米中の2か国の消費者が日本のECサイトで購入した金額が2,229億円と平成26年の2,086億円に比べ、143億円も伸長しているのです。 日本の越境EC市場規模が拡大している要因として、実店舗を現地に出すよりもリスクが低いこと、また海外販売が可能な越境ECモールやショッピングカートも出てくるなど、海外ユーザー向けにEC店舗を出店することのハードルが下がってきていることが考えられます。 どんな商品に需要があるの?越境ECに適した商品とは 2016年の訪日外国人観光客は約2403万人と4年連続で過去最高記録を更新していて、それに伴い日本製品の認知度も増加していることが伺えます。 越境ECが伸びてきているもう1つの要因として、海外ユーザーによる日本への関心と、日本独自の商品に対する強い興味が考えられるのではないでしょうか。 ここで、訪日外国人観光客が日本でどのようなものを購入しているかがわかるデータを見てみましょう。 こちらの表は環境省が公開している訪日外国人消費動向調査から訪日外国人のお土産品の購入率と購入単価のデータを一部の国で抜粋したものです。 データからお菓子類が最も購入されていることが分かりますが、これはお土産として一番購入しやすいアイテムであることが挙げられるでしょう。 日頃みなさんも、たくさんの人に渡しやすく手頃な価格で手に入るお土産として、現地ならではの味やパッケージが楽しめる個包装タイプのお菓子を購入することは多いと思います。 次いで、「その他食料品・飲料・酒・たばこ」が購入されています。 日本酒を始めとしたアルコール類の人気が高いようです。 医薬品や化粧品も多く購入されていますが、これは主に中国と韓国での購入率が高いです。 中国・韓国では高品質、高機能な製品を求める消費者層が多く、日本の製品に対しては安全性も含め信頼が厚いため、よく購入されているようです。 「爆買い」という言葉も流行りましたよね。 また日本ファッションの人気から服の購入率も高いですし、ヨーロッパ圏においては特にマンガ・アニメや和服・民芸品といった日本文化に触れる物の購入率が高くなっているのが分かります。 このように日本の製品を訪日した際に知って(もしくは事前に知っていて)関心を持ち、帰国後その商品をECサイトで購入するというパターンを考えた時、お土産として買われていく商品は越境ECに適しているのではないかと考えられます。 ネットショップ担当者フォーラムのこちらの記事によると、山ト小笠原商店の運営する「北海道お土産探検隊」は、ECモールである楽天の海外販売サービスを2012年より利用し、日本でも人気の高い「白い恋人」などが売上の中心として2014年には海外販売の売上高が1億円を超えたそうです。 化粧品などの定期的にリピートしそうなものでなくても、お菓子などお土産で知って気に入ってもらえる可能性のある商品には越境ECでのリピート購入ニーズが高くなるのかもしれません。 越境EC経由では商品を購入する消費者が、様々な仲介業者を通じて手数料が多く付いてしまう輸入商品の価格と比較して、安く購入できるというメリットもあります。 わざわざ訪日せずとも、ECサイトを通じて安く購入できるというわけです。 国別で見ると需要のあるものは様々ですが、越境ECとして成功しやすい商材として言えるのは、日本製のお菓子、信頼性の高い医薬品や化粧品、そして日本ブランドのアパレル用品やマンガ・アニメ関連の商品といった「日本独自の物」のようですね。 現地にいながら、日本の高品質な商品を比較的低価格で購入することができる越境ECは、今後も利用者数が伸びていくと予想できます。 越境EC実施までの課題 越境ECは海外に実店舗を出すこと無く販売ができるので、リスクは軽減されています。 それでも、国内のEC事業経験のみではカバーしきれない、海外向けだからこその課題もあるので、こちらも紹介したいと思います。 課題は大きく分けると以下の3つです。 ① 言語 ② 配送方法 ③ 決済方法 ① 言語 海外向けにECサイトを出店するに当たり、その国に対応した言語に変換しなくてはなりません。 商品の詳細説明文やおすすめの商品に対してのセールス文なども正しく翻訳する事が必要になります。 また、日本人向けのサイトをそのまま外国語に翻訳したもので良いかというと、そういうわけにもいきません。 国によって、文化的な違いから色やデザインの与える印象も変わることや、使いやすい馴染みのあるサイト構成も異なることから、それに添ったサイト内の修正も必要となります。 ② 配送方法 FedExやヤマト運輸、日本郵便など配送サービス会社も様々あるので、海外への配送自体はそれほど難しくありませんが、EC運営事業者は税関通知書(税関提出書類)とインボイス(海外ユーザー宛の請求書)を準備しなければいけません。 また長距離の配送になるので、商品破損のリスクを踏まえて梱包しなくてはならず、国内配送よりも時間と手間はかかることになります。 ③ 決済方法 例えば中国ではクレジットカードの不正利用が多いため、ECサイトではあまり普及していません。 代わりに消費者と事業者の間に入り、クレジットカード決済の代行や電子マネーによる金銭のやり取りを代行してくれるPaypal(ペイパル)や、支払宝(アリペイ)などのオンライン決済サービスが主流となっています。 またコンビニ決済や代引きも多く使われているので、幅広い決済方法に対応しておく必要があります。 その他、海外では商品を購入する前にチャットで問い合わせをするという事も少なくないそうで、それに対応できるカスタマーサポートもあったほうが良いでしょう。 このように様々な課題があるのも事実ですが、自社で全てのサポート体制を整えなくても、海外販売が可能な越境ECのモールやショッピングカートもあるので、そういったところを活用すれば比較的簡単に海外出店も可能になってきています。 越境ECとして自社サイトを出店させる前準備として、まずサイトを出店したい国での市場調査から始め、訪日外国人観光客が自社商品の何に興味を持っているかなども踏まえ、消費者のニーズを細かく読み解いてく事が、成功を掴むための第一歩といえるでしょう。 まとめ 越境ECで利益を作るカギとなるものは、国内ECと同様に、やはりリピート購入だと思います。 日本ならではの物、且つ一度だけでなく何度も購入したくなるような商品やバリエーションなどが越境ECでの成功の秘訣となりそうです。 その為には、訪日外国人観光客がお土産としてではなく、自分の為に購入していく商品を知ることが重要になってくるのではないでしょうか。 2020年に東京オリンピックが開催されることにより、多くの外国人観光客が日本に訪れることが予想されるため、さらなる日本製品の認知拡張や拡販に繋がると期待できますよね。 東京オリンピックに備えて、ここで一度海外向けサイト構築や精度向上を検討してみるのはいかがでしょうか。 今回は、成長する越境ECについてお話しました。 なにか1つでも皆さんの参考になれましたら幸いです。 この内容を気に入っていただけましたら、シェアしていただけると嬉しいです。

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