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始めるなら今!?話題の動画広告、その魅力とは

こんにちは。nex8事業部の井上です。 今回は近年話題になっている動画広告について。 最近ではYoutubeなどの動画サイトだけでなく、スマートフォンでWebサイトを見ている時にも、この動画広告を目にする機会が増えてきているのではないでしょうか? 今回は動画広告の基本的な部分の紹介と私が思う活用方法についてご紹介出来ればと思います。 動画広告とは 動画広告とは、Web上でテレビCMと同じような映像や音声を配信する動画形式の広告です。 テレビCMの場合、テレビという媒体を通じて広く配信することが出来ますが、実際の広告効果が不透明になりやすい傾向にあります。 それに対し動画広告ではユーザーの具体的なセグメントごとに配信することができ広告効果も可視化することができます。 また、以前まではYouTubeなどの動画サイトを中心に限られたWebサイトのみで活用されていましたが、現在では一般のWebサイトやFacebook、twitterなどのSNSでも広く配信されるようになりました。 これにより、スマホユーザーの方は動画広告に接する機会が増え、より身近なネット広告になってきているのではないでしょうか。 (Copyright © CyberAgent, Inc. All Rights Reserved.) 上図はサイバーエージェントによる市場調査で、2015年には535億円の市場規模だった国内動画広告市場は2017年には倍以上の1178億円に達すると予測されています。 2015年頃から特に伸びてきた背景として、テレビで動画を見る時代からスマホで動画を見る時代へと変化してきていることが大きな要因と言えます。 10代の若年層では4割以上の人がほぼ毎日オンライン動画を見ているといったデータもあるようです。 携帯会社の各キャリアも通信制限が緩和されたり、Wi-fiスポットの拡大などによってどこにいても気軽にオンライン動画を見れるようになった事も、この動画広告市場を盛り上げている1つの要因だと考えられますね。 動画広告の種類 次は様々なものがある動画広告の種類について整理してみます。 動画広告は大きく分けて、動画コンテンツの前/途中/最後などに挿入される「インストリーム動画広告」と、Webサイト上の広告枠に配信される「アウトストリーム動画広告」の2つに分けることができます。 ■インストリーム動画広告 まずは動画コンテンツに挿入されるインストリーム動画広告から、対応する下記3つのフォーマットを紹介していきます。 ・プレロール動画広告 ・ミッドロール動画広告 ・ポストロール動画広告 ・プレロール動画広告 動画本編の再生前に配信される動画広告を指します。 YouTube内で配信される「TrueView広告」などがこれに当たります。 プレロール動画広告には、数秒経った後にユーザーが視聴選択できる「スキッパブル動画広告」と、強制的に視聴する「ノンスキッパブル動画広告」の2種類があります。 動画本編の視聴前に広告を配信するため視聴される可能性が高いのが特徴です。 ・ミッドロール動画広告 動画本編の視聴中に配信される動画広告です。 プレロールと比較して視聴している途中で差し込まれるため離脱の可能性は低くなるのが特徴です。 ・ポストロール動画広告 動画本編の終了後に配信される動画広告です。 本編の視聴を妨げる事無く配信するので、視聴者にとってはストレスを感じにくいです。 と同時に、関心を強く引くことが出来ていないと動画終了後にそのまま視聴されにくい側面があるので注意が必要です。 ■アウトストリーム動画広告 次に、Webサイト上の広告枠に配信されるアウトストリーム動画広告のフォーマットを紹介します。 ・インバナー動画広告 ・インリード動画広告 ・インフィード動画広告 ・インバナー動画広告 Webサイト内に設置されているディスプレイ広告枠に配信する動画広告です。 バナー画像の代わりに動画広告を入稿して表示する形式のため、DSPなどの配信プラットフォームを介して幅広く配信したり、細かなターゲティングをしたりすることが出来ます。 インバナー動画広告の例として、Yahoo!JAPANのTopページで配信されるものが挙げられます。 ・インリード動画広告 Webサイトの記事内に設置された広告枠に配信する動画広告です。 インバナー広告と違い、動画広告が画面内に正しく表示された場合のみ再生させるため、視聴者に正しい内容を伝えることができるのが特徴です。 ・インフィード動画広告 SNSなどのタイムラインで記事と記事の間に差し込まれるよう配置して配信される動画広告です。 SNSを使っている方ならこのフォーマットの動画広告を見ない日はないと言っても過言ではないくらい普及しています。 あらかじめユーザーの性別や興味関心などの属性を把握できるため、自社のターゲット層に絞った効率的な広告配信が可能です。 動画広告の課金方法 次に、動画広告がどのような課金形式をとっているのかまとめてみました。 ・CPV(Cost-Per-View) CPVは動画広告視聴1回あたりにかかるコストです。 例えばTrueview広告はこのCPV方式を採用しており、30秒以上視聴された場合に課金されます。 ※媒体によって視聴秒数は異なります。 ・CPCV(Cost-Per-Completed-View) CPCVは動画広告の完全視聴1回あたりにかかるコストです。 Trueview広告では30秒未満の動画広告を出稿した場合、最後まで再生した段階で課金がされる仕組みになります。 ・CPM(Cost-Per-Mille) 動画広告を1,000回表示させるのにかかるコストです。 再生数に対してではなく、インプレッションに対して課金されるため、DSPなどのプラットフォームを介して出稿する場合はこちらの課金形式になる場合があります。 ブランド認知の向上など、より多くのオーディエンスにリーチしたい場合は有効的と言えます。 ・CPC(Cost-Per-Click) 動画広告1クリックあたりにかかるコストです。 視聴後にクリックと言う行動が必要になるため、ある程度見込みのある顕在層へ配信する場合に適していると言えます。 動画広告の活用方法 動画広告の基本的な部分をご紹介してきましたが、実際どのように活用したら良いかまだイメージ付かない方も多いのではないかと思います。 そこで、動画広告の強みとなる部分や注意する部分について考えていきます。 ■動画広告の強み 1.情報を伝えやすい 画像や文字のみのバナー広告に比べ、音声や映像も使うことが出来るので、伝えられる情報量が圧倒的に多くなります。 企業が伝えたい事を正確にかつ印象に残るようにユーザーに届けることが可能です。 2.良質なユーザーを獲得しやすい バナー広告に比べユーザーの興味を惹きやすく、商材の特性を理解した上でサイトに訪問するので動画広告経由のユーザーは良質なユーザーとなりやすいです。 ■動画広告の注意点 1.専門知識と制作コストがかかる バナー広告と違いユーザーに高品質な映像を届けようとすると専門知識が必要で、制作コストも多くかかってしまいます。 2.通信環境によって印象が変わってしまう 動画ならではかもしれませんが、通信環境によってはスムーズに再生することが出来ず閲覧されにくい場合もあり、逆にユーザーには不快な印象を与えてしまう可能性もあります。   上述したメリットを踏まえると、特に動画広告に向いていると感じるのがアパレルECサイトの場合です。 認知拡大はもちろんのこと、商品のサイズ感や質感、実際に着てみないと分からない部分を動画広告では伝えられます。 自分が着ているところも想像しやすいのでユーザーを購買意欲の高い状態にすることができますね。 その他にも、家具の組み立て動画などを紹介するHow To動画はユーザーが広告を見て「こんなに簡単だったら買ってみようかな」という心理にもなりやすいのではと思います。 このように動画広告を通じてサイトに訪れたユーザーは、そのサイトにとって非常に価値の高いユーザーであると考えられます。 しかし、そのようなユーザーでも1度のサイト訪問で購入することはあまりないかもしれません。 そういった際にリターゲティング広告などを同時に行うと動画広告だけでは追いきれない領域をカバーすることが出来るので、動画広告とリターゲティングはとても相性が良く有効なプロモーションになりうるでしょう。 これから更に成長していく事が見込まれる動画広告ですが、まだブランディングに用いられるイメージが強いように感じます。 しかし今後、ネット広告の特性をもっと活かすことで、ブランディングだけでない成果にこだわっていける動画広告もより発展していくのではないかと考えます。 まとめ いかがだったでしょうか。 2014年頃より動画元年という言葉が広がり近年になり特に盛り上がっている市場ですので、ECサイトはもちろん様々な企業で動画広告と組み合わせた広告プロモーションが増えてくると思います。 動画広告を上手く活用することで既存プロモーションの改善に繋がる可能性もありますので、現在のプロモーションで悩んでいる方は動画広告を検討してみても良いかもしれません。

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調べてみました!業種別にみる相性バツグンな配信先とは?!

こんにちは。nex8事業部の水井です。 今回は広告の配信先に焦点を当てて、どのような配信先の効果が良いのか、nex8(※)の実績から調査していきます! 今回の調査は、アパレルや総合通販を含むEC企業様、賃貸、戸建の不動産企業様、アルバイト、転職の人材企業様を対象に、調査期間は1か月間で実施しました。 業種や性別ごとに調査しているので、あなたのWebサイトに近いものを是非参考にしてみてください。 ※nex8ではスマートフォン向けにリターゲティング広告をご提供しているので、今回はスマホサイトでのリターゲティング広告配信実績を基に調査しています。 リターゲティングについての詳細は、リターゲティング広告の基礎知識をご参照ください。 ECと好相性な配信先ランキング まずは、ECジャンルについて見ていきましょう。 今回はわかりやすく、CV(コンバージョン)件数の多い配信先をランキング形式でご紹介します! 総合通販の場合 ECの中でも、性別問わず、幅広い年齢層をターゲットにした総合通販の企業様の結果がこちらです。 最も多くCVを獲得できているのは、芸能人や人気ブロガーによるブログサイトとなりました。 加えて、母親向け、女性向けの情報サイトや芸能ニュースサイトが目立つ結果となりました。 総合通販というジャンルは食品から日常消耗品まで幅広く取り扱うため、主婦層の利用も多く、上記のような配信先と相性が良いことがわかります。 さらに、ニュースサイトでも多くCVが獲得できていたことから、性別、年齢問わず日常的にチェックするというWebサイトの特性が総合通販のニーズにマッチしているのかもしれませんね。 上位の配信先はすべて情報収集に活用できるWebサイトであることから、ユーザーは情報に対して通常よりも、アンテナを張り巡らせているタイミングであることが予想されます。 そのようなタイミングで、以前検討していた商品のお得情報や類似商品の情報が広告として目に入れば、購入意欲が大きく動かされるのではないでしょうか。 女性向けアパレル通販の場合 次に、女性向けアパレル商品を扱う企業様の結果を見てみましょう。 小説やイラスト・画像を投稿、閲覧するようなSNS系の配信先が目立ちます。 女性に人気で、かつ頻繁にチェックするWebサイトだからこそ、CVも多く獲得できるようです。 また、総合通販と同様にブログサイトでも多く獲得できているようですね。 男性向けアパレル通販の場合 では、逆に男性向けのアパレル商品を取り扱う企業様の場合はどうでしょう。 情報系のWebサイトが多いことがわかりますね。 またアニメや動画といった娯楽系のWebサイトやアプリも目立ちます。 このようなサイトやアプリを閲覧しているのは、まとまった時間があるタイミングでもあることから、CVへ繋がる機会も多いのかもしれません。 不動産と好相性な配信先ランキング 次に、不動産ジャンルを見てみます。 今回は、賃貸物件と戸建物件の2種類の訴求で分けて調査してみました。 ECよりもCVのハードルが高いジャンルですが、相性の良い配信先にも違いがあるのでしょうか。 賃貸物件の場合 まずは、賃貸物件の企業様を見てみましょう。 まずは、賃貸物件の企業様を見てみましょう。 賃貸物件を探しているユーザーというだけあって、地元情報サイトで多くCVを獲得できているのが興味深いですね。 戸建に比べ、若いユーザーには経済的な制限のある方が多いためか、マンガや小説の娯楽系コンテンツの配信先と相性が良いと分かります。 その他では、掲示板まとめアプリでも多く獲得できています。 これはそもそもの利用ユーザーが多いアプリでもあるので、CV獲得のチャンスも多いと考えられます。 戸建物件の場合 次に、戸建物件を取り扱う企業様です。 この場合、少し年齢層が上がるため、賃貸物件の企業様と比較すると、アプリよりもWebサイトの割合が多く、またニュースなどの情報サイトが多いようです。 ここでも、掲示板系の配信先がランクインしていますね。 やはりユーザーが多いため、CV件数を増やすには効果的な配信先のようです。 人材と好相性な配信先ランキング 最後は人材ジャンルを見てみましょう。 ここでは、アルバイトと転職の2つの企業様をご紹介します。 アルバイトの場合 まずはアルバイトの企業様ですが、ユーザーの年齢層が若いため、賃貸物件の企業様と類似した結果となりました。 アプリの割合が多く、また自由な時間が多いためかアニメや漫画、動画など娯楽系の配信先が多くなっていますね。 また、毎日のスケジュール管理ができる手帳アプリでも獲得が多いようです。 スケジュールを調整している時に、アルバイト情報を広告で表示し、サイトへ誘導することで、アルバイトの面接スケジュールも一緒に立てられる、、なんてこともあるのかもしれませんね。 転職の場合 では、転職訴求の企業様ではどうでしょうか。 アルバイト同様、アニメや掲示板まとめサイトが上位にありますが、転職情報サイトやニュースサイトとの相性が良いようですね。 転職に必要な情報を収集しているときに、転職サイトの情報も同時に広告で表示されたら、よくぞ出してくれた!と感じますよね。 まとめ いかがでしたか。 調べてみると、ジャンルやターゲットとするユーザー層ごとに特徴が見える結果となりました。 ターゲットとするユーザーの生活に合わせて、相性の良い配信先に広告を表示できれば、ユーザーは便利に、気持ちよく広告を利用でき、また広告主の企業様もCVを多く獲得ができそうですよね。 では、○○向けだから○○と相性が良い配信先にのみ絞って配信するのがベストなのでしょうか? ここで、各ジャンルでのランキングをもう一度思い出してください。 ブログや情報系サイトなど、ランキングの中には多くの企業様で共通して、広告効果の良いものが多くありました。 これは、ジャンルやユーザー層に関わらずCV獲得が見込める配信先ですので、対象ユーザー層以外での新規CVも見込めます。 そのような配信先へもしっかり配信し、裾野を広げながら、相性の良い配信先を強化することで確実にCVを獲得していくことをオススメします。 今回ご紹介したのは、ほんの一例であり、また、広告効果は時期やトレンドによって大きく変わることも多いです。 まずはいろいろな配信面に配信をして徐々に傾向を掴みながら、あなたのWebサイトに相性の良い配信先を見つけてみてはいかがでしょうか。

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何この商品!すごくいいじゃん!と言わせるレコメンドロジック【協調フィルタリング】とは

こんにちは。nex8事業部の恩田です。 ECサイトで何か買う時に「この商品を見た人はこの商品も見ています」など自分が見ていた商品とは別の商品をお勧めされたことはないでしょうか? そしておっ!と思わずその商品を見たことはないでしょうか。 こういった機能をレコメンド機能、レコメンドと呼びますが、レコメンドを利用しているサービスには、ECサイトで使われている「商品レコメンド」や、ダイナミックリターゲティングで使われる「広告レコメンド」があります。 このレコメンドでどんなお勧めをするかを決めるルール(ロジック)がレコメンドロジックです。 以前のブログでは簡単にレコメンドの仕組みをユーザーベース、アイテムベースで説明しましたが、今回はレコメンドロジックに導入されている「協調フィルタリング」というロジックを中心に説明します。 自社サイトに合ったレコメンドロジックを見つける参考にしていただけたら嬉しいです。 レコメンドロジック種類ついて 協調フィルタリングの詳細を説明する前に、まずは簡単に他のレコメンドロジックの種類と概要を説明します。 各レコメンドのメリット・デメリットを理解することで、場面に合った適切なロジックを導入することができるようになります。 ① ルールベース方式 過去の実績から独自のルールでレコメンドをする方法をルールベース方式と言います。 例えば、「以前、雨の日に傘が多く売れたから、雨の日は傘の商品をレコメンドしよう」とか「ECサイトでセールをしているので、セール告知の広告を配信する」といったようなものが挙げられます。 メリットとしては運営者が独自のルールを作成するため、この商品を売りたい、推していきたいなどの目的があれば、それに沿ったレコメンドルールを作成することで運営者の意思を反映できます 一方デメリットとして、運営者側ではお勧めしたい商品だとしてもユーザーの嗜好とかけ離れたレコメンドをしてしまう可能性があります。このデメリットを意識する必要はありますが、過去の経験などから売り上げの増加に繋がると想定される、または押し出したい商品がありレコメンドをする目的がはっきりしているのであれば、このルールベース方式はおすすめです。 ② コンテンツベースフィルタリング方式 商品や求人などのコンテンツ属性(カテゴリー・値段・色など)を分析し、似たような商品をレコメンドする方式です。 「セーターを見た人にはセーターを、飲食店の求人を見た人には他の飲食店の求人をレコメンドする。」といった具合です。 つまり配信するカテゴリーを決めてレコメンドをする事が可能になります。 例えば、靴のECサイトで「スニーカーを購入するユーザーは同じブランドの色違いのスニーカーも興味を持つ可能性が高い」というような、商品のコンテンツ属性とユーザーの購入傾向を事前に分析しておけば効果的なレコメンドが実施出来ます。 デメリットとしてはカテゴリー等を分類する工数が発生するためアイテム数が膨大だと、かなりの時間を要することが挙げられます。 またこのレコメンドロジックは経験則などに基づきレコメンドを決定するため、「スニーカーにはスニーカーをレコメンドする」等、協調フィルタリングと比較するとユーザーに目新しさを感じさせることが難しくなります。 ③ 協調フィルタリング方式 協調フィルタリング方式は、ユーザーの行動履歴を基に、ユーザー同士の好みの傾向値を計算し、「この商品を買ったユーザーはこの商品も購入しています」といったようなレコメンドをする方式です。 この協調フィルタリングの一番の特長としては、ルールベースやコンテンツベースではあまり出来ない、ユーザーに対して目新しさを感じさせることが出来る点にあります。 次の章でこの協調フィルタリングについて詳細に説明していきます。 協調フィルタリングについて 協調フィルタリング方式でどの商品をレコメンドするかについては、「アイテムベース」と「ユーザーベース」の2種類があるので、それぞれ紹介していきます。 ■アイテムベースの場合 ユーザーの行動履歴等を元に、「この商品とよく一緒に買われている他の商品はなにか?」を探し出して商品をレコメンドをします。 例:Aという商品を購入したユーザーはBという商品も同時に購入することが多い。 そこでAを購入したユーザーにはBの商品をレコメンドする。 ■ユーザーベースの場合 こちらもユーザーの行動履歴等を元に、「購入パターンの近いユーザーは誰か」を探し出して商品をレコメンドします。 例:Aさん、Bさんは購入しているものが似ていて、Bさんは買っているがAさんが買っていない商品があったので、Aさんにその商品をレコメンドする。   この2つのロジックの違いをAさん、Bさん、Cさんの3人の購入履歴を例として具体的にみてみます。 (※本来であれば、商品の価格や閲覧回数、購入回数などを考慮する必要があるのですが、簡潔にするためここでは購入したかしていないかのみで考えています。) 3人はそれぞれ上図のような商品を購入しているとします。 まずは「アイテムベース」で考えてみましょう。 この中で見ると、AさんとCさんがダンベルとプロテインを購入しているので、この2つの商品に相関性があると判断出来ます。 そこで、ダンベルのみ購入している人にはプロテインを、プロテインのみを購入している人にはダンベルをそれぞれレコメンドすることになります。 つまりダンベルのみを購入しているBさんにはプロテインがレコメンドされるということですね。 では続いて「ユーザーベース」で考えてみましょう。 注目するところは先ほどと同じですが、AさんとCさんが同じ商品を2つ購入しているので、この2人を似ていると判断することが出来ます。 よって、Aさんに対してユーザーベースで商品をレコメンドする場合、Cさんが購入しているシャツまたはサッカーボールがオススメされることになります。 この協調フィルタリングのロジックの強みは、「全く見たことのない商品だけど、自分はこれを欲しい!」と思う目新しさを提供できる、ということです。 ユーザーの行動履歴等からアイテムベースであれば自分は初めて見た商品でも多くの人が一緒に買っている商品を、ユーザーベースであればこれも自分は初めて見たけど、自分と嗜好性の似ている人が買っている商品をレコメンドするので、自分も気に入る可能性が高そうですよね。 またこのレコメンドを導入する運営者のメリットとして、ユーザーの行動履歴のみを使用するため、アイテム情報を最初に用意する必要がなく、導入しやすい点も挙げられます。 アイテム数が多い場合でも、アイテムの類似性などを設定する必要がないので、工数をかけることなくレコメンドを導入する事ができるのですね。 ただしユーザーの行動履歴から嗜好の類似性を収集するまでに時間が必要なので、すぐに効果の高いレコメンド配信をする、というのが少し難しい場合もあります。 実際に協調フィルタリングが使われているもの 最後にこの協調フィルタリングが使われているサービスを紹介します。 ■ECサイトでのレコメンド ECサイト内で、「商品Aを買った人は商品Bも買っています」とか「商品Aを買った人にオススメの商品はこちらです」と言ったような文言を見たことがないでしょうか。 ここでも協調フィルタリングが使われていて、同時に購入されることが多い商品、または自分と嗜好性の似たユーザーが購入していることが多い商品をレコメンドしています。 様々な商品を閲覧してもらうことが出来るので、クロスセル、アップセルが狙えますね。 ■ダイナミックリターゲティング ダイナミックリターゲティングではユーザーごとに最適な広告をリアルタイムで自動生成して配信します。 ここでいう最適な広告とは、広告を配信したユーザーに興味を持ってもらったり、購入をしてもらったりする可能性が高い商品の広告を指します。 協調フィルタリングのレコメンドは上述したようにユーザーに目新しさを提供できることが多く、興味を持ってもらいやすいため、これをレコメンドのロジックとして取り入れる広告配信サービス会社もあります。 おわりに いかがだったでしょうか。 現在ネットサーフィンをしていると、色々なところで色々な商品をレコメンドされる機会があり、もはやネットサービスに欠かせない存在となったのではないかと思います。 色々なレコメンド方式がある中、メリット、デメリットを理解することで、目的に合ったレコメンドを選択してもらえれば幸いです。 特に今回ご紹介した協調フィルタリングでのレコメンドは、ユーザーにもECサイト運営者にもどちらにとってもメリットがあると考えられます。 「え?何この商品?すごくいいじゃん!」とユーザーに言ってもらえると素敵ですね。

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リスティング広告やRTB取引における入札とはなにか!?ネット広告の入札を調べてみた!

こんにちは。nex8事業部の野口です。 2回目のブログです。 今回は、「入札」について書きたいと思います。 「入札」と聞くと、オークションや市場でよく行われている、ハンマーや札を使うシーンを思い起こすかと思いますが、ネット広告でも「入札」が行われているのです。 ネット広告での「入札」ではもちろん、人が毎回競りに参加したりはしません。 この記事では「リスティング広告」と「RTB取引(DSP広告)」を例にしてネット広告の入札についてご紹介していきます。 それでは、いきましょう。 入札とは何か まずは、Google検索で「入札とは」と調べてみると、「売買・請負(うけおい)で、一番有利な条件を申し出た者と契約するという定めに応じて、その金額・条件をそれぞれが書いて差し出すこと。」と出てきます。 これは簡単に言うと、「欲しいものに対して、(金額などを用いて)一番いい条件を出した人と契約しますよ」ということです。 お金をいっぱい出した人にそれを売りますってことですね。 リアルのオークションではこれが一般的なことは周知の事実かと思いますが、インターネット上で配信される広告でもこれが行われているのです。 どういうことか、次の章を見てみましょう。 リスティング広告における入札 ネット広告には手法別に、純広告、アフィリエイト、リスティング、アドネットワーク、SNS広告、など様々な種類の広告があり、それぞれ掲載形式と課金形式が違います。 この章ではその中でもわかりやすい「リスティング」を例にとって、ネット広告上での「入札」とはどのようなことをしているのかをご説明していきます。 リスティング広告とは、「GoogleやYahoo!などの検索エンジンでユーザーが検索したキーワードの検索結果に連動して、テキスト広告を表示出来る広告の配信手法」です。 ECサイトをお持ちの方であれば、一度はリスティング広告の出稿を行ったことがあるのではないでしょうか。 ではリスティング広告は、どこで「入札」が行われ、どのように掲載されているのでしょうか。 例えば、あなたはアパレル通販サイトを運営しているとしましょう。 おすすめの商品はコットン製品のTシャツです。 あなたはその商品を全国各地の人々に届けたいという思いからECサイトを始めました。 しかし、全国にコットン製品のTシャツを扱っているECサイトは溢れるほどあります。 そこであなたは、最近知った「リスティング広告」を使って全国に広めようと思いました。 そこで驚愕の事実を知ることになります。 「Tシャツ」と検索した人に対して広告を表示させ、ワンクリックされるだけで170円もかかるのです!(2017年05月19日現在) それもそのはず。 「Tシャツ」というキーワードで検索されている数は月に1万~10万回にものぼります。 多く検索されているキーワードであれば、その分広告を配信できるタイミングが増えるので、同じように「Tシャツ」というキーワードで広告を出したい人、企業はたくさんいるのです。 そして彼らが「入札」における「ビッダー(入札者)」になります。 つまり「競り手」になるわけです。 この競り手の中で最高額を出した者(リスティング広告では最高のクリック単価を出した者)が勝者となり、広告を表示する権限を得るのです。 厳密に言うと、リスティング広告は、Googleアドワーズであれば広告ランク、Yahoo!スポンサードサーチであればオークションランクと呼ばれるものが高い順に掲載されています。 このランクはクリック単価の他に、広告文とキーワードとの関連性、クリック率、ランディングページの品質など、複雑な仕組みによって決定されるのですが、ここでは省略します。 さて、あなたは「Tシャツ」というキーワードで広告を出したいのですが、とてもワンクリックに170円は出せません。 そこで、コットン製品であることを打ち出し「コットン Tシャツ」というキーワードで広告配信を行ったところ、ワンクリックあたり52円まで下げることが出来ました。(2017年05月19日現在) なぜ、入札の単価を下げられたのでしょうか。 それは「コットン Tシャツ」というキーワードは「Tシャツ」というキーワードよりも検索数が月に100~1000回ほどと少ないからです。 一般に検索数が多いほど、入札者の数は多くなりやすく、そこで入札競争が行われると、自然と単価はつり上がっていき、上記で説明したような結果となります。 つまりターゲットを絞ることによって(キーワードを絞ることによって)、配信回数は減ってしまいますが、入札者の数を少なくし入札競争をあまり起こさないようにすることで単価を抑えることが出来るのです。 あなたの商品の強みは何か考えてキーワードを選びリスティング広告を配信することは、単価を抑えられるだけでなく、ユーザーにも適切に訴求できるので、とても重要だと言えますね。 RTB取引(DSP広告)による入札 さて、次はRTB取引による入札の仕組みについてです。 現在多くのネット広告はこのRTBの仕組みによって成り立っています。 RTBとは、Real Time Biddingの頭文字をとった略語で、メディアサイトの広告枠1つ1つに対してリアルタイムで入札を行う仕組みのことを指しています。 このRTB取引はDSPとSSPという2つのツールが接続されることで成り立っています。 DSP(※)とは、Demand Side Platform(デマンドサイドプラットフォーム)の略で、「より安く、効果的に配信を行いたい」という広告主の広告効果最適化を目指すツールで、SSPとは、Supply Side Platform(サプライサイドプラットフォーム)の略で「なるべく高く、枠が余らないように」というメディア側の広告収益最大化を目的としたツールのことをいいます。 ※ちなみにnex8もRTB取引の中で配信側であるという点で、DSPサービスには当たるのですが、親しみやすく思って頂きたいため、より提供内容のイメージが伝わりやすい『リターゲティング広告サービス』という表現をしています。 つまりRTB取引とは、1つの広告枠に対して、広告主の「DSPを使ってなるべく安く買いたい」という考えと、メディアの「SSPを使ってなるべく高く売りたい」という真逆の考えに折り合いをつけ、適正な価格で広告枠の売買をリアルタイムで行う取引形態のことを言うのです。 ではRTB取引がどのようにして行われるかもう少し詳しく説明します。 あるユーザーが広告枠を持つメディアサイトに訪れた時、メディアはSSPに対して、「この枠に広告を出しませんか」というリクエストを送ります。 するとSSPは「このユーザーのこの広告枠に対して広告を表示させるために入札しませんか」というリクエストをDSPに投げます。 DSPはサイトに訪問しているユーザーの行動履歴等を分析して、適正な価格で入札をします。 あなた(広告主A)はこのユーザーに対して105円で入札をしたとしましょう。 ですが、そのリクエストに応じてあなたの会社の他に2社の広告主から広告掲載をしたいという希望があり、B社が110円、C社が115円で入札したとします。 DSPは入札の結果をSSPに伝えます。 SSP内では、その結果を元に落札者(最も高い値段を付けた広告主)を決定し、それをメディアに伝えます。 この時、C社が最も高い値段で入札しているので、この取引での落札者となりC社の広告がメディアサイトに掲載されます。 まとめると以下の図のようになります。 このユーザーがサイトに訪れてから広告が配信されるまでの一連の流れがわずか0.1秒ほどで行われているのです。 RTB取引のメリットは、自分で値付けできることと、1回広告が配信、表示されるごとに入札を行うことができる点です。 つまり、担当者やWebマーケターの力量で、多様なニーズやターゲットを捉えて、適切な入札、適切な配信が行えるかどうかが、カギとなってきます。 メンズセールの時には男性をターゲットとしたサイト枠の入札を強める、献立を考える時間(14時~18時)には主婦層を狙って料理サイト枠の入札を強めるなど、様々な工夫を凝らして1回表示ごとにリアルタイムで入札をすることができるのです。 今や、ネットでは1日に何億、何兆という単位で広告の配信が行われています。 この市場を支えている技術のひとつがRTBであることは、間違いありません。 広告在庫の多いアドネットワーク市場ではかかせない、仕組みとなっているのです。 まとめ いかがでしたでしょうか。 「入札」と聞くと、オークションや市場での入札をイメージする人が多いかと思いますが ネット広告でもその「入札」が枠単位、ユーザー単位で行われているのです。 「入札」もインターネットの世界では自動のロジックになってきていて、そのロジックの精度はすごいところまで来ています。 また、これからますます向上していくでしょう。 あなたの画面に出てくる広告も「あなた」の為に誰かが「入札」したものが広告として表示されているのです。 私たちnex8も、「よくぞ、出してくれた!なんて言われる広告を」出すために、日々頑張っています。

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これであなたもギョーカイ人!Web広告用語&略語を一気におさらい!

こんにちは、nex8事業部の山田です。 今回はみなさんが日夜目にしているであろうWeb広告業界ならではの用語や略語のご紹介と解説をしていきたいと思います。 当ブログにも頻繁に登場しているものもありますので、ここで改めてまとめてみます。 広告効果指標に関係すること 【インプレッション(impression)】 広告が表示されることを指します。 10インプレッションであれば10回表示されたという意味です。 【コンバージョン(Conversion)】 広告を経由してWebサイトに訪れたユーザーが、あらかじめ決められていた成果となる行動(購入、問い合わせなど)をとることを言います。 よくCVと略されています。 【CPA(Cost Per Action) 読み方:シーピーエー)】 獲得単価のことで、1コンバージョンにかかった費用を指します。 Web広告の中では特に重要視される指標の1つです。これは頻出用語です。 参考:CPAに関する記事 ・その目標CPA、大丈夫? ネット広告における目標CPAの重要性と改善方法 ・なんとなくで目標設定していませんか?リターゲティングの適切な目標設定とは!?   【CPO(Cost Per Order) 読み方:シーピーオー】 注文に対してどれだけのコストがかかったかという指標です。 よく健康食品系などでお試し品を安く提供した後、継続購入の本申込みに誘導していくものがありますが、その本申込みへの移行率などで使われます。 引き上げ率などと表現する人もいます。 【CPR(Cost Per Response) 読み方:シーピーアール】 見込み客などからの反応を獲得するのにかかったコストのことです。 問合せや資料請求などにかかった費用で使われます。 10万円の広告費を使って資料請求が20人あった場合、CPRは5,000円となります。 【CPF(Cost Per Follow) 読み方:シーピーエフ】 主にFacebookにおいて、Facebookページのファン一人を獲得するのにかかったコストのことです。 ソーシャルメディアマーケティングにも関連してきます。 【CPC(Cost

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ECサイトにも使える!?今話題のマーケティングオートメーションについて調べてみた!

皆さんはマーケティングオートメーションという言葉をご存知でしょうか。 日本ではここ数年良く聞かれるようになった言葉で、BtoB関連のサービスを提供している会社では今最も注目を浴びているマーケティング手法の1つと言えるでしょう。 ECサイトを運営している担当者で「BtoB向けのサービスだし、私たちには関係ないかな~」なんて思ったそこのあなた!もう一度このブログのタイトルを見て下さい。 はい!ということで今回はまだマーケティングオートメーションの導入を検討していなかったEC担当者の方向けに、2回に分けてその特徴やECサイトで導入する際の活用メリットなどをご紹介したいと思います。 第1回目は、マーケティングオートメーションの概要についてお伝えしていきます。 マーケティングオートメーションとは 「マーケティングオートメーションって言葉は聞いたことあるけど、実際どんなものなのかはよくわからない」「何となくは知っているけど、実際、何がすごいの?」というEC担当者も多いと思うので、最初にマーケティングオートメーションがどういうサービスなのか説明していきましょう。 マーケティングオートメーションは興味関心・行動が異なる顧客それぞれに合わせて行うマーケティング活動を自動化するためのツールとして提供されているサービスです。 例えばBtoB企業においては、展示会等で名刺を交換しただけの相手に対して、いきなり営業担当が電話して、商談しましょう!発注してください!というのは相手も戸惑ってしまいますよね。 この時、名刺を獲得してきたマーケティング担当が営業担当に対して、ある程度見込みの高い状態で顧客を紹介できれば、スムーズに営業活動を行うことが出来るようになります。 マーケティングオートメーションは、主にマーケティングを担当する部署で使われていて、【見込み顧客の獲得】→【その見込み顧客と良好な関係構築】→【営業担当に成約確度の高くなった顧客を渡す】までの一連のマーケティング施策を自動化して行えます。 上記のように、メルマガによるアプローチや、確度が高くなってきたらセミナー参加の連絡をしてみたりなど、その時々に適したコンテンツと方法による施策を自動で行い顧客と関係構築をすることが出来ます。 BtoC企業でも購買の順番として、【認知する】→【興味・関心を持つ】→【比較・検討する】→【購入】となるのが一般的ですが、それぞれの状態に適したコンテンツをマーケティングオートメーションを用いることで、自動で届けることが出来るようになります。 ここで、興味関心・行動が異なる顧客ごとにマーケティング施策を行うことをOne to Oneマーケティングと呼びます。 例えば「セールを開催する際に、メルマガを開封していない顧客にだけ、ディスプレイ広告で訴求する」といった施策などがあげられますね。 実施出来れば高い効果が期待できそうですが、その実現には複雑な処理や大量の作業が必要となり、人の手を使うだけでは膨大なコストと時間がかかってしまいます。 マーケティング施策のレポーティングやサイト運営といった定常業務もある中で、全てに手を回せないEC担当者も多いかと思いますが、マーケティングオートメーションを導入していれば先程挙げたような定常業務や施策実施のために必要となる情報の処理などを自動 化できるため、「やりたいけどやれなかった施策」が実現可能になるのです。 つまりマーケティングオートメーションはBtoB、BtoC問わずOne To Oneマーケティングを実現するために有益になるツールと考えることが出来ますね。 BtoC企業でマーケティングオートメーションが流行している背景 冒頭でも触れたとおり、マーケティングオートメーションが日本で注目され始めた2014年頃はBtoBの企業での導入が先行していましたが、実際その取引額と成長率はBtoC企業の方が多くなっています。 これはECサイトにおいてOne to Oneマーケティングの重要性が高まっているからだと考えることができます。 近年はECサイトの運営に必要なツールサービスが高品質かつ低価格で利用出来るようになったため、ECに新規参入する企業が急激に増えてきました。 その結果顧客は商品を購入する場を選ぶようになり、自社で商品を買ってもらうことが難しくなっていると言えます。 そういったEC市場で生き残るためには、いかに効率よく新規顧客を獲得し、優良顧客となるファンを増やしていくかが重要なポイントになってきています。 顧客1人ひとりのニーズや購買履歴に合わせて行うOne to Oneマーケティングでは購買意欲の高い顧客に適切なタイミングでアプローチができるため、購買につながる確度も高く、効率良く新規顧客獲得が可能なのです。 また顧客が求めている情報を配信するので、広告やメールの配信も顧客にしつこいと思われにくく、その後も自社の商品を買ってくれる優良顧客になりやすいというメリットがあります。 ただOne to

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なんとなくで目標設定していませんか?リターゲティングの適切な目標設定とは!?

こんにちは、nex8事業部の岡本です。 普段は営業や広告運用を行っているのですが、先日、訪問先のお客様に「リターゲティング広告ってどうやって目標を決めればいいの?」という質問をいただきました。 他にも、よくよくお聞きすると、ざっくりのイメージで目標設定されているケースもあり、「もしかして、リターゲティング広告の目標設定に困られている方って結構多いのでは?」と思い、今回の記事を書くことにしました。 みなさまは、どのようにリターゲティング広告の目標を設定されていますか? そして、現在の目標は適切に設定されていますか? 今の質問で少しドキッとした方もいるのではないでしょうか。 この記事では、まだ目標を設定していない方も、既に目標を設定して運用している方でも今後の目標設定や、見直しに役立つ内容をご紹介していければと思います。 リターゲティングについてあまり知らないという方は、まずはこちらのリターゲティングの基礎知識の記事からご覧ください。 リターゲティングの適切な目標設定とは? みなさんはどのようにリターゲティング広告の目標を設定していますか? これくらいで獲得できたらうれしいなぁ・・なんて感覚で設定していませんか? 「目標は高ければ高いほどいいよね」 「別に感覚で設定してもいいんじゃない?」 と思ったあなた!(わたしは昔そう思っていました) 適切な目標が設定されていないと、 「せっかく工数も広告費もかけたのに、全く売上・獲得件数が増えなかった・・・」 「リターゲティング広告経由での売上・獲得件数は増えたけど、利益が減ってしまった・・・」 な~んてことが起きてしまうかもしれません。 上記のようなことが起きないように、リターゲティング広告を運用する際には、適切な目標の設定が必要不可欠です。 では、リターゲティング広告において「適切」と言える目標とは一体何なのでしょうか? 答えは、非常にシンプルです。 広告費に対して、どれくらいの獲得・売上・利益があれば損をしないのか? これを元に算出した数字、つまり「損をしない目標」が「適切」と言える目標です。 もちろん、広告の目的は上記が全てではありません。 ブランディングなど、売上・利益を指標としない目標設定もありますが、今回は売上・利益という指標のみで見た場合の目標設定をご紹介します。 「損しない目標、、、あたりまえじゃん・・・!」そう思いますよね。 しかしながら、こんな単純なことさえも、適切に目標設定を行っていないと、守れていない事があるのです。 このルールで目標を設定し、目標通りに運用することができれば、リターゲティング広告で失敗することはないといっても過言ではありません・・・! Web上で売上が確定するサービス(ECサイトや旅行ポータルサイト)の場合 では、実際どのように適切な目標(損をしない目標)を設定すればいいのか、業種・目的ごとにご紹介していければと思います。 まず、ECサイトや旅行ポータルサイトなど、Web上で売上が確定するサービスの場合で考えてみましょう。 この時これらのサイトでは、1度も購入等のCV(コンバージョン)をしたことがない「新規ユーザー」と、1回でもCVしたことがある「既存ユーザー」とに分けて考えることが出来ます。 リターゲティング広告には、「新規ユーザーを獲得する」、または「既存ユーザーに再訪してもらって売上を伸ばす」という2つの役割があるので、目標も大きくこの2つで考えていくと良いでしょう。 ここで、「新規と既存の獲得って同じ目標でいいの?」と思う方もいるのではないでしょうか。 マーケティングでは、「新規顧客への販売コストは既存顧客に販売するコストの5倍かかる」という「1:5の法則」というものがあります。 本来の1:5の法則は、新規顧客は獲得コストが高いにもかかわらず利益率が低いので、新規顧客を獲得するよりも既存顧客を維持した方が売上が上がるということを表す法則なのですが、新規と既存の獲得目標の設定に利用することもできるので、以下、これも踏まえて説明をしていきたいと思います。 目的:新規顧客の獲得を増やしたい 新規顧客の獲得を増やしたい場合、指標は「新規顧客の獲得件数」になります。 その場合、LTV(顧客生涯価値:企業と顧客が継続的に取引をすることによって、顧客が企業にもたらす価値(利益)を見る指標)を考慮して目標を設定します。 ※LTVの詳しい説明についてはこちらをご覧ください。 CPAやROASより大事!? 顧客のLTVを把握してビジネスチャンスを掴もう! いきなり「LTVを考慮する」と言われてもわかりづらいかと思いますので、実際にLTVについて考慮しない場合の目標と、考慮した場合の目標を比較してみてみましょう。 例えば、以下のような企業があるとします。 ■A社:レディースアパレル 広告予算:50万 平均顧客単価:10,000円 粗利率:40% リピート回数:3回 人件費等その他のコスト:1000円 ・LTVを考慮しない場合の目標設定 LTVを考慮しない場合、1回の購入を想定したCPAの算出方法と同じになるので、計算式は以下となります。 平均顧客単価-(原価や人件費等その他のコスト)-確保する利益=CPA では、A社の数字を上記の計算式に当てはめていきましょう。 平均顧客単価(10,000円)-原価(6000円)-人件費等その他のコスト(1000円)-確保する利益(0円)=CPA(3,000円) つまり、この場合CPA3,000円が損をしないCPAの上限といえます。 そして、ここで算出したCPAを利用し、最低限の獲得件数目標を算出していきます。 広告費(50万)÷CPA(3,000円)=獲得件数目標(166件) この最低ラインに、確保したい利益、その他実際にかかる経費を考慮して、広告費に対する適切な獲得件数目標を設定しましょう。 ※また、CPAの詳しい説明はこちらをご覧ください その目標CPA、大丈夫? ネット広告における目標CPAの重要性と改善方法 ・LTVを考慮した場合の目標設定 LTVの一番シンプルな計算式は以下となります。 平均購入単価×粗利率×購入回数-(新規獲得コスト+既存維持コスト)=LTV ※また、ここでは 新規獲得コスト=新規獲得目標CPA+人件費等その他のコスト 既存獲得コスト=既存維持CPA+人件費等その他のコスト  としています。 では、A社の数字を上記の計算式に当てはめていきましょう。 LTV=平均購入単価(10,000円)×粗利率(40%)×購入回数(3回)―(新規獲得目標CPA+1000+既存維持CPA×2+1000×2) LTV=0になる時がちょうど赤字がなくなる時だと考えられるので、リピート購入の平均が3回であれば、A社は新規獲得のために約6,400円使っても損はしないということになります。 4回目以降の購入が起こる、または新規獲得目標CPAを下げるなどすれば利益を出す事ができます。 そして、ここで算出したCPAを利用し、最低限の獲得件数目標を算出していきます。 広告費(50万)÷CPA(6,400円)=獲得件数目標(78件) このようにLTVを考慮することで、適切な新規顧客の獲得件数目標を導き出すことができます。 CPAの許容を広げることで、どういうメリットがあるの? よく、「CPAは安ければ安いほどいい」という言葉を耳にします。 たしかに、CPAが安くなればなるほど、利益は増えますよね。 それなのに、なぜCPAの許容を広げる(CPAを高くする)必要があるのでしょうか。 リターゲティング広告において、目標CPAをあまりにも下げすぎてしまうと、広告に使える費用が減ってしまうので、配信量を抑えなければいけない、競合他社との入札競争に負けてしまう、など出来ることの幅を狭めてしまうことになります。 それが結果的に全体の獲得件数(CV数)の減少を導いてしまうのです。 そうならないために、許容CPAをある程度上げることは必要ですが、とはいえむやみにCPAの許容を上げすぎてしまうと損をしてしまうということも起きてくるので、運用型広告では、目標CPAと目標獲得件数を擦り合わせて、効果の最大化を図れる目標を導き出せるよう、PDCAサイクルを回していくことが重要です。 目的:売上・利益を伸ばしたい とにかく売上・利益を伸ばしたい場合は文字通り、「売上・利益」が指標となってくるかと思います。 その場合、広告費に対してどれだけ売上が上がれば利益が出るのか、どれだけの売上・利益をあげたいか、というところから逆算して目標を設定します。 ・CPAの場合 売上や利益を考えた場合の目標CPAの算出方法は非常にシンプルです。 先ほど紹介した、新規顧客の目標CPA計算式に、確保する利益を追加して算出してください。 既存の場合は新規獲得CPAの5分の1とすればこちらも算出できます。 例として先ほどのアパレルA社で新規獲得、利益1000円を確保する場合を考えてみると 平均顧客単価(10,000円)-原価(6000円)-人件費等その他のコスト(1000円)-確保する利益(1000円)=CPA(2,000円) となり、CPAは2000円にしなければいけない、ということになりましたね。 ・ROASの場合 ROASは広告費に対する“売上”がどれほどあったかの指標です。 獲得件数というよりは、売上を考える時に向いているので、ECサイトなどではこちらの指標で運用することが多いですね。 ROAS算出の計算式は以下のように表されます。 広告経由売上÷広告費×100=ROAS 例えば、50万円の広告費で50万円の売上が上がった場合、 広告経由売上(50万)÷広告費(50万)×100=ROAS(100%) となり、ROAS100%が売上ベースで広告費の回収ができる目標の上限といえます。 ROAS100%以下である場合は、広告費以上の売上が確保できていないということになりますね。 ・ROIの場合 ROIは広告費に対して“利益”がどれだけあったかの指標です。 ROI算出の計算式は以下となっています。 (CV数×平均利益単価-広告費)÷広告費×100=ROI 例えば、50万円の広告費で1,000円の利益が上がる商品が500個売れた場合、 (CV数(500件)×平均利益単価(1,000円)-広告費(50万))÷広告費(50万)×100=ROI(0%) となり、ROI0%が利益ベースで広告費の回収ができる目標の上限となります。 ROIがマイナスになる場合は赤字になっているということですね。 ※ROAS・ROIの詳しい説明はこちらをご覧ください。 そのネット広告、プロモーションとして大丈夫?「ROAS」「ROI」「CPA」を理解して広告運用に活かそう! CPAとROASから考える、失敗しないネット広告の運用方法 CPA・ROAS・ROIどれを指標にすればいいの? 3つの指標があると迷ってしまいますよね。 その場合、自社で取り扱っている商品の特性をみてどの指標で運用するか判断しましょう。 単品通販など、扱っている商品が1種類の場合、購入価格が一定のため「CPA」での運用がおすすめです。 アパレルや総合通販ショッピングサイトなど、複数の商品を取り扱っている場合、顧客単価やリピート率が異なるケースが多いため、売上ベースの指標「ROAS」と利益ベースの指標「ROI」での運用がおすすめです。 Web上で売上が確定しないサービス(転職サイトや不動産ポータルサイトなど)の場合 Web上で売上が確定しないサービスにおいて目標設定を行う場合、実際に1件決まった時の売上から逆算して目標を算出していきます。 例えば、採用が1名決まれば100万円の売上が発生する成果報酬型の転職サイトがあったとします。 このサイトの会員登録から売上発生までの成約率が1%の場合、CPA算出の計算式は以下のようになります。 Web上のCV数(1件)×平均顧客単価(100万)×売上発生までの成約率(1%)=目標CPA(10,000円) つまり、この場合CPA10,000円が損をしない目標の上限といえます。 この最低ラインに、確保したい利益、その他実際にかかる経費を考慮して、適切な目標CPAを設定しましょう。 さいごに いかがでしたか? リターゲティング広告の運用では、なんとなーくの目標設定ではなく、適切な目標の設定が非常に重要です。 現在、リターゲティング広告を検討されている方や、既に実施されている方にとっても、この記事が今後の目標設定や現在設定されている目標の見直しのきっかけとして何かお役にたてると嬉しいです。

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