おじさん

EC担当者なら知っておきたい、サイトの目標達成に必要な「KGI」と「KPI」


こんにちは。nex8事業部の砂森です。
前回までの記事で、Googleアナリティクスに出てくる用語や簡単な見方、「目標」の重要性とその設定方法についてご紹介してきました。

Googleアナリティクス上で「目標」を設定すると、サイト改善の軸を作れるので効果的にページの改善を行っていくことが出来ます。
前回はECサイトで幅広く使える例として、購入完了ページを「目標」に設定し、いわゆる「かご落ち」がどこで起きたかを追っていくための設定方法などを紹介しましたが、他にも様々な「目標」の設定が可能です。

では実際設定するにあたり、何を「目標」としたらよいでしょうか。
改善するにも、何を軸にして良いか分からない、という方も多くいらっしゃると思います。

そこで今回は、サイトを運営している目的を達成させる、と言う観点から「KGI」、「KPI」という考え方を使って、Googleアナリティクスの「目標」を何にすればよいかについてご説明していきます。

KGIとは

「KGI」、「KPI」と冒頭で言葉だけ急に使ってしまっていたので、この用語の解説をしたいと思います。
まずは「KGI」からです。

あなたのサイトはどういった目的があって作っていますか?
これ前回の記事でも質問させていただきました。
サイトの業種によって色々ありますよね。

ECサイトは「売上」を上げること、メディアサイトは「広告収入」を得ること、キャンペーンサイトは「商品の認知」をしてもらうこと、といったようなものになるのではないでしょうか。

KGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)とは、あなたのサイトで達成したい目的を、具体的に数字として定量的に表した指標のことを言います。
これが「目標」として設定すべき最初の項目となります。

ここでのポイントは、ECサイトだからと言ってKGIは「売上を伸ばすこと!」のようにするのではなく、漠然としたサイトの目的を具体的に数字に落とし込む、ということです。

サイトの目的が売上を上げることであれば、KGIを例えば「6か月後に今の売上を2倍にする」、「3か月後の売上を前年比150%増にする」、というように、「何を」、「いつまでに」、「どれだけ達成する」、と決めることで計画的に動いてサイト運営をしていくことが可能になります。

また、とにかくみんなに買って欲しいから、サイトを立ち上げた翌月に売上1000億をKGIにする!というのは、もしかしたら可能かもしれませんが、数字を追って改善して計画的に達成させるには少し非現実的になってしまいますよね。

KGIは施策も含め実現可能な範囲かつ意味のある数字で設定をしましょう。

KPIとは

続いてKPIです。
KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)はKGIを達成するために、具体的に何をすればよいのかを表す指標のことを言います。
KGIに続き、2つ目の「目標」として設定すべき項目です。
ではECサイトを例にKPIの決め方を詳しく見ていきましょう。

KPIの決め方

ECサイトを考えるのでKGIは売上とします。
ここで売上は下記のように分解して考えることが出来ます。

・売上=流入数×CVR×購入単価

CVR(Conversion Rate):サイトに訪れたユーザーのうち、成約(購入など)にいたったユーザーの割合。

最初の「流入数×CVR(=購入数)」はどれだけ商品が買われたかを表しています。
サイトに訪れるユーザーの数(=流入数)と、そのうち購入にいたる割合(=CVR)はどちらも増えると購入数が増加するので、売上増加に貢献することが分かります。
次の購入単価も高ければそれだけ売上は増加しますよね。

上記のように売上目標(=KGI)を達成するためには、流入数、CVR、購入単価といった売上を構成する要因を増加させる必要があります。

売上については別の分解の仕方もあって、例えば

・売上=新規ユーザーの購入金額+リピートユーザーの購入金額

と、表すことも出来ます。
この場合、新規ユーザーをとにかく流入させる、リピート率の改善やリピートユーザーの購入単価を上昇させるなど、「新規」と「リピーター」という先ほどとは違った見方でKGI達成を狙うことになります。

迷路

KPIは、上記2つのように「流入数」と「CVR」と「購入単価」、「新規ユーザー売上」と「リピートユーザー売上」など、KGI(今回は売上)を分解した要因を設定することが多いです。

KPIを設定する目的と注意点

こういったKPIを設定することの目的は、実際に施策として何をすればよいかを明確にすること、その目標値に対してサイト運営に携わるメンバーの目的意識を同じ方向に向けさせることにあります。

売上目標に対して、例えば「流入数」を増やす施策を取るのであれば、いつまでにどれだけ増やせばよいか、そのために運営メンバーは何をすればいいかを決めることで、サイト運用の効率化、メンバーの意識向上を狙えるのです。

サイトの達成したい目的から、しっかり数字に落とし込むことが出来て、具体的に何をすればいいかが分かるものをKPIとして選ぶとよいでしょう。
その条件が満たされるのであれば、KPIに設定する項目は何を指標としても構いません。

ただし、注意点があります。
設定項目が何でもいいからと言って、サイトの目的と関係ない指標をたててはいけないということです。
KPIは全て達成されると、KGIが必ず達成されるようにしなければなりません。
KGIを売上目標をとした時、ページの閲覧時間をKPIにしてしまっては、もしKPIは達成できても、おそらくKGIは未達成となるでしょう。
ページの閲覧時間を伸ばすために施策を打って、運営メンバーの時間を使ったのに、結局KGIが達成されないのであれば本末転倒ですね。
あくまで、サイトの目的を達成させるためのKPIですから、そこは慎重に決めていかなくてはならないのです。

それではECの場合を例にもう少し具体的に見ていきましょう。

ECサイトでの「目標」設定具体例

アパレルECのA社を考えてみましょう。
A社では前年度8月の売上が1000万でした。
今年の8月はKGIを「売上前年比150%」と設定したので、1500万を目指します。

前年度の売上を流入数、CVR、購入単価という3つのKPIに分解してみると
1,000万(売上)=250,000人(流入数)×1.00%(CVR)×4,000円(購入単価)だったそうです。
では、売上を1,500万にするにはどうしたらよいでしょうか?

色々なパターンがありますが、一例としてCVRと購入単価は前年と変わらずでも、流入数だけを前年比150%にさせれば、KGIは達成となりますよね。

図解

では流入数を改善するにはどうすればいいでしょうか。
KGIをKPIに分解したのと同様に、「流入数」をさらに分解して考えてみましょう。

例えば、流入元別で考えてみると、広告経由、検索経由、参照サイト経由などに分解することが出来ます。
そうすると、広告費を単純に前年比150%にすればいいのか、増やすならどの広告手法を選べばよいのか、それともSEOを強化するべきなのか・・・といったように具体的にやるべきことがだんだん見えてきます。

もちろん考え方・やり方はたくさんあって、売上を構成する3つの要因をそれぞれ前年比115%にさせても、
流入数(250,000人×1.15)×CVR(1.00%×1.15)×購入単価(4,000円×1.15)=1,520万8,750円
となり、売上は前年比およそ152%となるのでKGIは達成させることが出来ます。

この時も、流入数の構成要素を分解することに加えて、CVR向上のために、かご落ちの割合をどれだけ防げばよいか、購入単価を上げるために、プラスでもう1つ商品を買ってもらうにはどうしたらいいか、などそれぞれのKPIを具体的な施策が考えやすくなる構成要素まで分解すると、設定すべき、または必要に応じて設定した方が良い「目標」に辿り着きます。

目標設定

「1.KGIとは」で、サイトの目的を具体的な数値で表したKGIを、「2.KPIとは」で、KGIを分解した重要指標のKPIという2つの「目標」を見てきましたが、このように分解の考え方を使うことで、施策レベルのより具体的な「目標」を設定することが可能となります。

実際には時期的な要因や、その他の外部要因も多く関わるので、都度KPIは柔軟に変える必要があります。
その時、最も実現可能性の高い、適切なKPIを設定することが非常に重要です。

また今回はECサイトを例にしましたが、サイトの目的が変わればもちろん設定するKGI、KPIも変わってきます。
例えばメディアサイトであれば、KGIは広告収入の増加でKPIはPV数やページの平均滞在時間、新商品のキャンペーンサイトであれば、KGIは認知度の向上でKPIはセッション数や特定ページへの遷移率等になるので、そこは注意が必要です。

まとめ

いかがだったでしょうか。
サイトの目的を達成するためには、適切にKPIを設定して施策を打ち、KGIを達成することが重要となります。
これらの進捗を追ったり、分析をしたりして改善策を練るのに役立つのがGoogleアナリティクスです。

Googleアナリティクスの「目標」設定は、KGIとKPIはもちろんのこと、必要に応じてKPIに関連のある数字や要因も含めて設定をしておくと、効率的にサイトの運用改善をしていくことが可能となるのでオススメです。

ただこういった分析を行っていくと、KPIが大幅に未達成だったり、進捗が思わしくない、ということが起こりえます。そんな時は、

①KPIの設定が無謀な数字になっていなかったかを見直してみる。
②無謀ではないKPIで、それは達成しているのに、KGIが未達成に終わった時には、そもそもKGIの達成に対して適切なKPIが設定出来ていたのかを疑ってみる。

①と②を確認した上で、KGIが達成できていない場合は、設定したKPIに対してどれだけ届いていないかを元に、次の戦略や施策を考えていきましょう。

KGIとKPIは混同されやすいですが、しっかり理解して適切に設定をしてください。
次回はKPIを追うために「目標」の設定をしたGoogleアナリティクスの効率的な見方についてご説明します。


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砂森翔太

nex8事業部で営業を経て現在マーケティングを担当。リターゲティング広告は人に新しい価値を提供できると信じ、その辺りを誰にでも分かってもらえるよう、日々活動中。好きな坂は欅坂。

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